北九州高速4号線

北九州高速4号線：関門と九州を繋ぐ、歴史と特徴を持つ都市高速道路

北九州高速4号線は、福岡県北九州市門司区の春日出入口から八幡西区の八幡ICまでを結ぶ、北九州都市高速道路網を構成する路線です。門司区、小倉北区、八幡東区、八幡西区と北九州市の中核部を縦断し、九州自動車道、関門自動車道と接続することで、地域経済や交通の要となっています。

複雑な歴史：複数の道路の統合

この路線の歴史は、旧日本道路公団が管理していた一般有料道路「北九州道路」（春日～黒崎間、国道3号バイパス）と「北九州直方道路」（黒崎～馬場山間、国道200号バイパス）に遡ります。1979年に両道路が接続し全線開通、九州自動車道の門司IC～八幡IC開通以前は、都市間高速道路としての役割も担っていました。当初は別々の有料道路でしたが、物理的な連結性から1986年には料金徴収が統合される「北九州プール」制度が導入されました。

1991年には日本道路公団から福岡北九州高速道路公社に譲渡され、「北九州高速4号線」として北九州都市高速のネットワークに正式に編入されました。この譲渡に伴い、国道3号および国道200号の指定は解除されています。

他の都市高速道路とは異なる特徴

このような歴史的経緯から、北九州高速4号線は他の都市高速道路とは異なるいくつかの特徴を持っています。

最高速度の差異: 春日～黒崎間は一般的な60km/h規制ですが、黒崎～馬場山間は80km/h規制となっています。これは、旧道路の設計基準の違いに由来します。
フルIC形式の出入口: 富野、馬場山、金剛を除くほとんどの出入口は、両方向とも接続するフルインターチェンジ形式を採用しています。
丘陵地帯とトンネル: 国道3号・国道200号のバイパスとして建設されたため、丘陵地帯や山地部を通過する区間が多く、多くのトンネルが存在します。
パーキングエリア: 上り線（富野PA）と下り線（山路PA）にそれぞれパーキングエリアが設置されています。

接続道路と出入口

北九州高速4号線は、以下の道路と接続しています。

九州自動車道（門司IC、八幡IC）
関門自動車道（門司IC）
北九州高速1号線（紫川JCT）
北九州高速5号線（大谷JCT）

多数の出入口があり、地域住民の利便性向上に貢献しています。

年表

1958年：春日 - 大里間開通（北九州道路）
1961年：大里 - 富野間開通
1970年：大谷 - 黒崎間開通
1971年：紫川 - 大谷間開通
1973年：富野 - 紫川間開通、関門橋開通と接続
1979年：黒崎 - 馬場山間開通（北九州直方道路）、九州自動車道八幡ICと接続
1988年：九州自動車道門司 - 八幡間全通、都市間高速道路としての役割終了
1991年：日本道路公団から福岡北九州高速道路公社へ譲渡、北九州高速4号線として供用開始
1995年：山路出入口、山路PA供用開始
2001年：大谷JCT供用開始、大蔵トンネル拡張工事
2002年：帆柱ケーブルBS供用開始（現：高速皿倉山ケーブルBS）
2005年：金剛出入口供用開始
2006年：金剛入口供用開始
2018年：平成30年7月豪雨による被害発生、通行止め、復旧

交通量

正確な交通量は、国土交通省の道路交通センサス等のデータを参照ください。令和2年度の調査は、新型コロナウイルス感染症の影響で延期されました。

まとめ

北九州高速4号線は、複雑な歴史と独自の特性を持つ都市高速道路です。関門と九州を繋ぐ重要な役割を担い、北九州地域の交通インフラとして今後も発展していくことが期待されます。

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