盛一大

盛一大（もり かずひろ）

盛一大（もり かずひろ、Kazuhiro Mori、1982年9月17日 - ）は、千葉県我孫子市出身の自転車競技選手です。茨城県立取手第一高等学校、日本大学を経て、現在は愛三工業レーシングに所属しています。

経歴

盛選手が自転車競技を始めたのは高校入学後でした。当初はトレッキング的なMTBに興味を持ち自転車部に入部しましたが、所属した取手一高はトラックレースの強豪校であり、トラックレースに取り組むこととなりました。

2006年にUCIトラックワールドカップクラシックスで国際大会に初参加。第4戦のシドニー大会・ポイントレースで2位に入賞し、同年の世界選手権（ボルドー）に出場。世界選手権の同種目では7位入賞を果たしました。

2008年の世界選手権・スクラッチでは、残り4周というタイミングでスパートをかけ、一時独走状態に。最終バックストレッチまで先頭を維持しましたが、惜しくも6位に終わりました。しかし、その果敢な走りは観客から大きな喝采を浴びました。

2009年のトラックワールドカップ第5戦、コペンハーゲン大会・スクラッチでは、フランコ・マルブリらを破り優勝。同大会の中長距離種目において、日本人選手として初の優勝を飾りました。また、同年の世界選手権・スクラッチでは5位入賞を果たし、7位のマーク・カヴェンディッシュに先着しました。同年には全日本自転車競技選手権大会の個人タイムトライアルも制しています。

2010年、トラックレース世界選手権・スクラッチでは、優勝のアレックス・ラスムセン、2位のフアン・エステバン・アランゴと共に他選手を周回遅れにし、3位でフィニッシュ。同種目同大会において、日本人選手として17年ぶりのメダルを獲得しました。

主な戦績

ロードレース

2005年
ツール・ド・北海道・プロローグ 1位
全日本自転車競技選手権大会ロードレース・個人タイムトライアル 2位
ツール・ド・チャイナ・総合6位
2006年
ツール・ド・北海道・プロローグ 1位
ツール・ド・おきなわ 2位
アジア競技大会ロードレース・チームタイムトライアル 3位
2007年
ツール・ド・おきなわ 2位
2008年
ツール・ド・北海道 区間2勝（第2、3ステージ）
2009年
全日本自転車競技選手権大会・個人タイムトライアル 優勝
ツール・ド・北海道 総合3位、区間1勝（第1）
東アジア競技大会・団体ロードレース 優勝
2010年
ツアー・オブ・イースト・チャイナ・シー 優勝
2011年
ツール・ド・おきなわ 総合優勝

トラックレース

2006年
UCIトラックワールドカップクラシックス第3戦シドニー大会・ポイントレース 2位
世界選手権自転車競技大会・ポイントレース 7位
2007年
アジア選手権
ポイントレース 2位
マディソン 2位
2008年
世界選手権自転車競技大会・スクラッチ 6位
アジア選手権
ポイントレース 2位
団体追抜 3位
2009年
ワールドカップ第5戦コペンハーゲン大会・スクラッチ 優勝
世界選手権自転車競技大会・スクラッチ 5位
アジア選手権
ポイントレース 2位
マディソン 2位
2010年
世界選手権・スクラッチ 3位
2011年
アジア選手権
オムニアム 3位
2012年
アジア選手権
ポイントレース 優勝

特徴

盛選手は、思い切りの良いアタックが持ち味で、日本人ロードレース選手としては珍しいアタッカータイプです。また、スプリント力も兼ね備えています。トラックレースにおいても力を発揮し、ポイントレースやスクラッチでは、常にラップを奪う積極的な姿勢で上位を狙い、数々の実績を残しています。

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