相良頼泰 (権五郎)

相良頼泰（さがら よりやす）

相良頼泰は、室町時代の武将で、相良氏の第11代当主である相良長続の四男として生まれました。第12代当主である相良為続の弟にあたります。頼泰は多良木の地頭であり、左近将監という官途を持っていました。彼には、長泰、長弘という二人の息子と、北原茂兼に嫁いだ娘がおり、北原兼親は彼の外孫にあたります。

生涯

頼泰は、父である長続が上相良氏の内乱を鎮圧した功績により、多良木を与えられました。しかし、文明3年（1471年）に、讒言によって兄の為続に領地を召し上げられてしまいます。その後、文明16年（1484年）に勘気が解かれ、多良木に復帰し鍋城を居城としました。

兄の為続が亡くなると、頼泰は甥である相良長毎の家督相続に不満を抱き、息子の長泰の方が優れていると主張し、長毎を廃嫡して自分の息子に家督を継がせようと画策します。佐牟田上野や吉無田孫左衛門らと共謀しますが、この計画は長毎に露見してしまいます。長享元年（1487年）6月、頼泰は討伐され、長泰も為続に従って八代にいましたが、同じく処刑されました。頼泰が最初に領地を召し上げられた際も讒言が原因であったことから、為続かその周辺によって陥れられた可能性も指摘されています。

頼泰の末子である長弘は、幼少であったため助命されましたが、後に、孫にあたる治頼が反乱を起こし追放されています。

頼泰の生涯は、相良氏の内部における権力闘争に巻き込まれ、悲劇的な結末を迎えたものと言えるでしょう。

参考文献

* 熊本県教育会球磨郡教育支会 編『国立国会図書館デジタルコレクション 球磨郡誌』熊本県教育会球磨郡教育支会、1941年、1254-1255頁。https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1042262/680 国立国会図書館デジタルコレクション。

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