相良為続

相良為続（さがらためつぐ）

相良為続は、文安4年（1447年）に生まれ、明応9年（1500年）に没した相良氏の第12代当主です。父は第11代当主の相良長続。幼名は頼元といい、後に菊池為邦と父・長続から一字ずつ取って為続と改名しました。

生涯

為続は、兄たちの早世により家督を継ぐこととなり、応仁元年（1467年）に21歳で家督を譲られ人吉城主となりました。応仁の乱では、当初は管領細川勝元の命で上洛し勝元軍に属しましたが、後に大内政弘に従い足利義視方につき、数々の軍功を挙げました。その功績により、文明2年（1470年）には従五位下・左衛門尉に叙されています。

文明7年（1475年）には、薩州家の島津国久と同盟を結び、島津氏との関係を強化しました。しかし、その一方で、菱刈氏を巡って島津氏と対立。牛山城を巡る戦いでは、島津氏と協力して勝利を収めましたが、その後も名和氏との間で高田を巡る争いが続きました。

文明15年（1483年）、為続は名和顕忠を討つことを決意し、古麓城を攻め落としました。さらに、宇土為光を庇護し、阿蘇氏との和睦を成立させるなど、周辺勢力との関係を調整しながら勢力拡大を図りました。長享元年（1487年）には、実弟の頼泰が謀反を企てたため、これを鎮圧しています。

明応2年（1493年）、菊池重朝との関係を深めるために婚姻を結びましたが、重朝の死後、隈部朝夏の謀反に乗じて出陣したことがきっかけで、菊池氏との関係が悪化。明応7年（1498年）には、菊池武運（能運）に豊福城を攻略され、八代を放棄するなど苦戦を強いられました。失意の中、明応9年（1500年）に家督を長毎に譲り、54歳で死去しました。

人物

為続は、戦国武将としてだけでなく、教養人・政治家としても高く評価されています。明応2年（1493年）には「相良氏法度七条」を定め、領国統治の基礎を築きました。また、連歌にも通じ、『新撰兎玖波集』に句が選ばれるなど、文化人としても才能を発揮しました。

相良為続は、激動の時代を生き抜き、相良氏の勢力拡大に大きく貢献した人物として、後世に語り継がれています。

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