真保正子

真保 正子に関する紹介

真保 正子（眞保 正子、しんぼ まさこ、1913年1月22日生まれ - 1995年12月19日没）は、日本の陸上競技選手であり、後に指導者としても多くの功績を残しました。彼女は長野県上田市の出身で、長野県から初めてオリンピックに参加した女性選手として知られています。また、元大谷女子大学（現：大阪大谷大学）教授であり、日本陸上競技連盟の終身一級審判員でもあります。

生い立ちとキャリアの始まり

1913年、長野県小県郡上田町新田に生まれた真保は、父親が大工の棟梁で、さまざまな建物の建設に関わっていました。幼少期はドッジボールを得意とし、松井須磨子に憧れて女優を目指していましたが、母の勧めで上田高等女学校に進学し、陸上競技部に入部しました。そこで彼女はスプリンターおよび跳躍選手として名を馳せ、「第二の人見絹枝」と称えられる存在として知られました。

1930年には東京の日本女子体育専門学校に入学しますが、環境の変化により体重が増加し、競技の展開に苦しむこともありました。しかし、上田時代の恩師の助けを借りて、彼女はやり投げに挑戦し始めます。1931年には日本記録を更新し、1932年のロサンゼルスオリンピックで日本代表となります。

オリンピックでの活躍

1932年7月30日、ロサンゼルスオリンピックにて陸上女子やり投げに出場。彼女は39m07の日本新記録を樹立し、素晴らしい4位に入賞しました。この大会での成績はメダルには絡まなかったものの、日本女子陸上競技史に名を刻むものでありました。帰国後は故郷の上田駅で盛大に出迎えられ、母校ではやり投げの模範演技を披露しました。この業績は92年後の2024年パリオリンピックにおいて北口榛花が金メダルを獲得するまで日本女子やり投の最高成績として残ります。

指導者としての道

その後、真保は陸上競技の指導者としての道を歩み、大阪府立泉尾高等女学校で教鞭を執ります。1946年には国民体育大会で優勝し、1947年から1970年まで体育指導主事として活躍しました。1970年には大谷女子大学の教授に就任し、1981年に定年退職を迎えました。彼女のサポートを受けて育った選手は多く、体制改革や指導においても多大なる影響を与えました。

晩年と人柄

真保は私生活では20歳年上の柳本泰司と結婚しましたが、彼女は自らの姓を変えたくなかったため、入籍はしませんでした。晩年は福祉活動にも携わり、フォークダンスの普及に尽力していました。1995年に彼女は病気で亡くなりますが、彼女の生涯にわたる功績は、今もなお多くの人に語り継がれています。

真保正子は、陸上競技を通じて生涯に多くの女性たちに希望とインスピレーションを与えた人物でした。彼女の努力と情熱は、後の世代に受け継がれることでしょう。

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