真如 (東本願寺)

真如（しんにょ）は、江戸時代中期に活躍した浄土真宗の僧侶であり、東本願寺の第十七代法主として知られています。彼は、東本願寺第十六代法主であった一如の甥にあたります。

生涯

真如は、天和2年2月10日（1682年3月18日）に、東本願寺第十五代法主である常如の長男として誕生しました。幼少の頃より、その才能を見込まれ、近衛家熙の猶子となります。

元禄6年（1693年）8月28日には得度して法眼となり、同年12月19日には大僧都に任ぜられました。その後も順調に昇進を重ね、元禄7年（1694年）2月には法印、元禄10年（1697年）9月30日には正僧正に転じました。

元禄13年（1700年）4月、先代法主であった一如が亡くなったことを受け、真如は第十七代法主を継承しました。元禄14年（1701年）6月16日には大僧正に任ぜられています。

法主在職中には、数々の業績を残しました。特に、大谷祖廟の改築、難波御堂（現在の真宗大谷派 難波別院）や山科別院長福寺の再建は、真如の功績として特筆されます。これらの事業を通じて、寺院の整備に大きく貢献しました。また、学寮に講師職を設けるなど、学問の振興にも尽力しました。

延享元年10月2日（1744年11月5日）、真如は63歳でこの世を去りました。彼の遺した功績は、今日に至るまで、浄土真宗の歴史において重要なものとして語り継がれています。

真如の時代考証について

真如の生きた時代を考慮し、本稿では、暦の表記に関して以下の点に注意を払いました。貞享元年12月30日（1685年2月3日）までは宣明暦、貞享2年1月1日（1685年2月4日）からは貞享暦を使用しています（ただし、生歿年月日は除く）。

また、本山については、正式名称は「本願寺」ですが、「西本願寺」との区別を明確にするため、「東本願寺」と表記しています。

もう一度検索