真如寺 (江西省)

真如寺：禅宗の聖地、雲居山の歴史と文化

真如寺（しんにょじ）は、中華人民共和国江西省九江市永修県にある雲居山に位置する寺院で、真如禅寺、雲居禅院とも呼ばれています。禅宗の一派である曹洞宗の発祥の地として有名で、中国仏教における重要な寺院の一つとして知られています。

歴史

雲居山は古来より禅宗の聖地として知られていました。その始まりは唐の憲宗の元和元年（806年）に道容禅師によって建立された雲居禅院に遡ります。その後、道容禅師の弟子である全慶・全誨などによって寺院は守られました。

唐の僖宗の中和3年（883年）には、雲居道膺禅師が住職として迎えられ、寺院の名声は徐々に高まりました。僖宗は寺院に「龍昌禅院」という名前を与え、曹洞宗が広められる基盤となりました。

北宋の真宗の時代には、「真如禅寺」と名前が改められました。明の時代、万暦帝の万暦20年（1592年）には、洪断和尚によって再建が行われましたが、日中戦争によって破壊されました。

1953年、中国仏教協会の名誉会長であった虚雲禅師によって寺院は再建され、1959年に完成しました。しかし、文化大革命の初期には、仏像や法具が徹底的に破壊され、僧侶たちは迫害を受け、還俗を余儀なくされました。

1983年には、中華人民共和国国務院によって漢族地区仏教全国重点寺院に認定され、その重要性が改めて認識されました。2015年には、呉邦国やノロドム・シハモニ国王が訪問するなど、国内外からの注目を集めています。

特筆すべきは、1959年に虚雲禅師がこの地で入寂されたことです。1982年には虚雲禅師の舎利塔が建立され、1990年には虚雲紀念堂が増築されました。また、2017年には一誠もこの地で入寂されました。

伽藍

真如寺の伽藍は、山門、天王殿、鐘楼、鼓楼、大雄宝殿、蔵経閣、虚雲紀念堂などで構成されています。これらの建築物は、寺院の歴史と文化を物語る重要な要素となっています。

真如寺は、禅宗の歴史と文化を伝える貴重な寺院であり、多くの人々に心の安らぎと学びの場を提供しています。その歴史的な背景と美しい伽藍は、訪れる人々を魅了し続けています。

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