真山知子

真山知子(まやまともこ)は、1941年1月22日生まれの日本の女優、キルト作家です。旧芸名は中条宏美、本名は蜷川宏子で、キルト作家としての活動では本名を使用しています。東京都渋谷区出身で、東京家政大学附属女子高等学校卒業。162cm、52kgの体格です。

1959年、東映ニューフェイスに合格し、芸能界入りを果たします。同期には千葉真一、亀石征一郎、太地喜和子などそうそうたるメンバーが名を連ねていました。東映では東京撮影所に配属されましたが、撮影中の火傷事故をきっかけに、脚を隠せる和服を着用しやすい京都撮影所へ異動しています。2年後、東映を退社し、1962年には劇団青俳へ入団。その後、1965年に演出家の蜷川幸雄氏と結婚しました。

1968年には、夫と共に劇団現代人劇場を設立。清水邦夫の演劇作品などにも出演し、映画やテレビドラマでは妖艶な悪女役などで活躍しました。数多くの作品に出演し、幅広い役柄を演じ切りました。代表的な作品として、映画では『子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる』、『女囚さそり けもの部屋』、テレビドラマでは『ザ・ガードマン』、『キイハンター』、『Gメン'75』などがあります。特に『がんばれ!!ロボコン』への出演は、当時ロボコンのファンだった娘、写真家の蜷川実花さんの要望がきっかけだったというエピソードも有名です。

1978年に育児のため芸能活動を休業。1984年から本格的にパッチワークを始めるようになり、現在では芸能活動は休止し、キルト作家として活動の拠点を移しています。パッチワーク作家としての活動は高く評価され、数々の作品を発表しています。

2016年には、夫・蜷川幸雄氏の死去に伴い、「株式会社ニナガワカンパニー」を設立、代表取締役社長に就任。夫の作品記録の承継、著作権、肖像権、商標権の管理業務に携わっています。蜷川氏の作品とレガシーを守り続ける役割を担っています。

真山知子さんの家族もまた、芸術に携わる著名人です。夫は演出家の蜷川幸雄氏、娘は写真家の蜷川実花氏、祖父は俳優の谷崎十郎氏であり、義姪には女優の蜷川有紀氏と蜷川みほ氏がいます。まさに芸術一家と言えるでしょう。

数々の映画やテレビドラマに出演してきた真山知子ですが、そのキャリアは多岐に渡り、時代劇から現代劇まで幅広いジャンルで活躍しました。特に、悪女役は多くの視聴者に強い印象を与えました。しかし、彼女の魅力はそれだけではありません。繊細な演技力と、役柄への深い理解は、どの作品においても光っています。

キルト作家としての真山知子もまた、高い評価を得ています。彼女の作品は、繊細な技術と、温かい感性、そして豊かな色彩感覚が魅力です。それぞれの作品に込められた想いは、見る者の心を温かく満たします。

女優としての華やかな経歴と、キルト作家としての確かな技術を兼ね備えた真山知子。これからも、多方面で活躍し続けることを期待しています。彼女の人生は、芸術と家族、そして創作への情熱に彩られた、輝かしいものと言えるでしょう。

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