矢島八洲夫

矢島八洲夫

矢島八洲夫（やじま やすお、1900年3月28日 - 1983年9月2日）は、日本の著名な新聞記者、そしてジャーナリストです。彼は朝日新聞社で常務取締役を務め、また、こどもの国の初代園長としてもその名を知られています。

略歴

矢島八洲夫は、長野県上伊那郡伊那富村（現在の辰野町）で生まれました。彼は旧制長野県立諏訪中学校（現在の長野県諏訪清陵高等学校）、第八高等学校 (旧制)を経て、東京帝国大学法学部を卒業しました。1924年に朝日新聞社に入社し、そのキャリアをスタートさせます。朝日新聞社では、総務局長、取締役といった要職を歴任し、最終的には常務取締役となりました。

1963年に発生した村山事件は、朝日新聞社を揺るがす大きな出来事でした。この事件の際、矢島八洲夫は横田武夫（取締役）、中川英造（取締役）、安井桂三郎（名古屋本社業務局長）らと共に辞表を提出しました。これは、業務関係の役員が不在となるという異常な事態を引き起こしましたが、最終的には村山長挙が社長を辞任することで事件は収束し、矢島八洲夫を含む辞表を提出した役員たちは復職することとなりました。しかし、1964年3月には、元社長であり大株主であった村山長挙が、矢島八洲夫ら復職した5人の役員の職務執行停止の仮処分申請を裁判所に提出するという事態が発生します。この申請は最終的に却下されました。

1965年、矢島八洲夫はこどもの国の初代園長に就任し、その運営に尽力しました。また、彼は航空審議会委員なども歴任し、多方面で活躍しました。さらに、矢島八洲夫は日本浮世絵協会の常任理事も務め、9000点にも上る浮世絵版画を収集していました。しかし、こどもの国の開園に際して、これらのコレクションを手放すこととなり、そのコレクションは名古屋テレビの所蔵するところとなりました。

著書

矢島八洲夫は著書も残しており、その中でも『実生活に即した判例新話』（朝日新聞社、1930年）は特筆に値します。

まとめ

矢島八洲夫は、新聞記者、ジャーナリストとしてだけでなく、こどもの国の初代園長としても日本の社会に貢献した人物です。彼の多岐にわたる活動は、今日の私たちにも多くの示唆を与えてくれます。

脚注

『長野県人名鑑』信濃毎日新聞社、1974年
日本浮世絵協会編 『浮世絵芸術』第79号 日本浮世絵協会、1984年 ※40頁

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