矢野政男

矢野政男：昭和を駆け抜けた実業家・政治家

矢野政男（1898年12月1日 - 1968年10月11日）は、昭和時代に実業家、そして政治家として活躍した人物です。彼は衆議院議員も務め、その生涯を通して栃木県の発展に大きく貢献しました。

生い立ちと初期の活動

矢野政男は、1898年に栃木県那須郡烏山町（現在の那須烏山市）で、矢野留松の二男として生を受けました。1916年には栃木県立烏山中学校（現在の栃木県立烏山高等学校）を卒業し、若くして社会へと足を踏み入れました。

実業家としての手腕

1928年、矢野政男は烏山町で矢野自動車商会を設立しました。この会社は彼の卓越した経営手腕によって成長を遂げ、後に東野自動車株式会社へと改組され、宇都宮市に進出するに至りました。その後も、栃木県中央貨物自動車取締役社長、宇都宮自動車取締役社長、芳南交通取締役社長、両毛酸素取締役社長、三共工業取締役社長、茨城県日産自動車販売取締役社長、東野鉄道（後の東野交通）取締役社長、那須高原開発取締役社長、金桝商会取締役社長、東野観光取締役社長、北関運輸取締役社長、東武宇都宮百貨店会長、三共石油会長など、数多くの企業の経営に携わり、その手腕を発揮しました。

政治家としての足跡

矢野政男は、実業家として活躍する傍ら、政治の世界にも進出しました。宇都宮市会議員、栃木県会議員を歴任し、地方政治に貢献しました。そして1947年4月、第23回衆議院議員総選挙に栃木県第1区から民主党公認で出馬し、見事当選を果たしました。これにより、衆議院議員として1期を務め、国政にもその名を刻みました。

家族

矢野政男の母は矢野イチ（祖父・初太郎長女）であり、弟には参議院議員を務めた矢野登がいます。

参考文献

人事興信所編『人事興信録 第14版 下』人事興信所、1943年。
『第三回国会 衆議院議員名簿』衆議院公報附録、1948年。
衆議院事務局編『衆議院議員総選挙一覧 第23回』衆議院事務局、1948年。
衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
* 『栃木県歴史人物事典』下野新聞社、1995年。

矢野政男は、実業と政治の両面で昭和の時代を駆け抜けた、多才な人物でした。彼の業績は、今日においても語り継がれています。

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