知多市民病院

知多市民病院の概要

知多市民病院は、愛知県知多市に位置する公立の医院で、1984年に開設されました。この病院は、知多市と東海市により設立された一部事務組合である西知多医療厚生組合によって運営されていました。しかし、医師不足の影響で、特定の病科の医師が非常勤となったり、重要な分娩サービスが停止されるなどの問題が発生しました。結果として、2008年には地域医療の連携を強化するために東海市民病院との協議が行われました。

沿革

知多市民病院の歴史は1984年に始まり、その年の12月には救急病院としての認定を受け、同時に中部建築賞にも入選するほどの評価を得ました。さらに、2006年には日本医療機能評価機構から評価を受けるなど、信頼性のある医療を提供し続けました。しかし、医療人材の不足が深刻化したことから、2008年に医療連携についての検討会が設置され、2010年には運営の形態を変更し、西知多医療厚生組合に病院の運営権が移りました。

病院は、東海市民病院との統合を実施し、2015年5月には新たに開設された西知多総合病院にその機能を移転し、知多市民病院としての役割を終えることとなりました。閉院の直接的な理由は、地域の医療ニーズに応えるための新しい体制に対応するものでした。

診療科目とサービス

知多市民病院では、さまざまな診療科が存在し、地域住民の医療ニーズに幅広く応えることを目指していました。患者さんに対しては、救急医療を中心に多岐にわたる医療サービスを提供し、地域の健康を支えていました。また、病院内には売店やレストラン、ATM、郵便ポスト、公衆電話、理容室、洗濯所などの施設も充実しており、患者やその家族にとって便利な環境が整备されていました。

交通アクセス

当時の知多市民病院へのアクセスは、名鉄常滑線の「朝倉駅」及び「古見駅」から知多バスの東岡田線を利用することが可能で、「市民病院前」というバス停で下車すると、アプローチは約2分ほどです。また、知多市が運営するコミュニティバス「市民病院」行きもあり、こちらも徒歩でのアクセスは2分程度でした。

病院の跡地

知多市民病院は2015年に閉院した後、同年の11月に知多市と東海市が協議し、医療法人贈恩会がこの土地を無償で利用できるようにする協定を結びました。この結果、知多小嶋記念病院が2016年内に新たに開院し、地域における慢性期医療の需要に応えるための役割を果たしています。

知多市民病院の歴史は、地域医療の要としての使命に尽力してきたことを物語っており、その足跡は今もなお地域の医療に影響を与えています。

もう一度検索