石友三

石友三（せき ゆうさん）

概要

石友三は中華民国の著名な軍人であり、そのキャリアは北京政府、国民軍、国民政府（国民革命軍）にわたります。彼は馮玉祥の配下で「十三太保」の一人として知られ、その軍事的才能を発揮しました。彼の字は漢章です。

軍人としての初期

石友三は初めて学問の道を追い求めましたが、1908年（光緒34年）に貧困のために軍隊に入隊しました。最初の配属先は長春に駐屯していた第3鎮で、呉佩孚の指揮の下で活動しました。その後、彼は1912年から馮玉祥の指導下に入り、第16混成旅や第11師などで徐々に昇進していきました。1924年10月の北京政変が起こると、国民軍が結成され、石友三は第1軍第8混成旅の旅長にまで昇進しました。

民国14年（1925年）春には第6師の師長に任命され、1926年には南口の戦いで山西省の閻錫山に対抗。戦況は厳しい中でも善戦しましたが、国民軍は劣勢となり南口を放棄することになりました。結果として、石友三と彼の同僚である韓復榘は閻錫山に降伏することとなります。

その後、馮玉祥が帰国し五原での誓師を行うと、石友三と韓復榘は再び馮玉祥のもとへ戻り、国民聯軍において重要な役割を担いました。翌年、国民聯軍は国民革命軍第2集団軍に改組され、彼は第1方面軍の副総指揮に任命されました。彼は北伐にも参加し、山東省において孫伝芳軍を撃破する戦功を挙げました。

複雑な政治情勢

しかし、1929年には馮玉祥と蔣介石の対立が激化し、石友三は韓復榘とともに蔣介石に帰順しました。この選択が功を奏し、同年10月に安徽省政府の主席に任命されました。しかし、その直後、唐生智からの呼びかけを受けて再度蔣介石に叛逆し、南京を攻撃しました。この突如の反乱は、蔣介石にとっても驚きでしたが、反抗の後、彼は逃走します。

その後、中原大戦では再度反蔣介石の立場に立ち、馮玉祥や閻錫山と共に戦いましたが、敗北により再び蔣介石に降伏します。以降、県政府の一部として活動しましたが、再び反蔣の立場を取り、広州国民政府に参加し、さらに地方の指揮官となりました。しかし最終的には敗北し、韓復榘のもとへ逃げ込みました。

抗日戦争と最期

1937年には日中戦争が勃発し、抗戦に従事。1940年には八路軍の反攻を受けて逃走しますが、日本軍からの誘いを受け入れようとしました。しかし、同年12月1日、蔣介石の命令を受けた配下によって捕らえられ、「倒戈将軍」と呼ばれました。その日、彼は生埋めの刑にされ、50歳という若さで命を落としました。

結び

石友三の人生は、さまざまな戦いや政治的変遷を経て、常に周囲の変化に応じて立ち回った結果となりました。彼の行動は、多くの歴史的な出来事に影響を与え、今なお評価されています。

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