馮玉祥

馮 玉祥 (ふう ぎょくしょう)

馮玉祥は中華民国の著名な軍人であり、国軍陸軍一級上将として知られています。彼は清末から活躍し、さまざまな戦争や政治的事件に深く関与してきました。彼の祖籍は安徽省廬州府巣県で、旧名は基善、字は煥章です。

初期の経歴

馮玉祥は李鴻章の淮軍の下級将校の子として生まれました。家庭環境は貧しく、両親はともにアヘン中毒でしたが、15歳で軍に入り、すぐに昇進しました。彼は革命思想に傾倒し、同僚と共に「武学研究会」を設立し、密かに革命運動に関与しました。1911年の武昌起義に参加し、北方軍政府を樹立しましたが、清軍に鎮圧され、捕らえられました。

復帰とクリスチャン・ジェネラル

清朝滅亡後、馮玉祥は復職し、直隷省で募兵を行いました。彼は信仰も深まり、キリスト教の洗礼を受け、部隊全体の洗礼も行いました。このため、彼は「クリスチャン・ジェネラル」と呼ばれるようになりました。

護国戦争と張勲復辟

1915年、袁世凱の皇帝即位を拒否し、護国戦争に参加します。彼は成都で護国軍と戦い、停戦を実現しました。袁世凱の死後、護国軍の勝利に重要な役割を果たしましたが、その後、張勲復辟が発生し、自らの部隊を北京に進軍させ、張勲を撃破します。

北京政変と国民軍結成

1924年、馮玉祥は北京政変を起こし、清室を追放し、国民軍を結成しました。彼は国民軍の総司令に就任し、全国の革命派と連携を図ります。彼の行動により、新政権が始動しました。

五原誓師と北伐

1925年、馮玉祥は国民軍第1軍を編成し、西北軍として改称しました。彼は反撃に出て陝西省で直隷派を撃破し、国民革命軍に参加しました。北伐の勝利に貢献する中、彼は次第に力を持つ存在となりました。

反蔣戦争

北伐完了後、馮玉祥は蔣介石に対して不満を抱き、反蔣戦争を起こします。しかし、彼の反対勢力はしばしば分裂し、敗北を重ねました。最終的に彼は山西省へ引退することとなりました。

日中戦争とその後

1933年、馮玉祥は抗日同盟軍を結成し、日本軍に対抗しました。しかし、国民政府から圧力を受け、再び下野します。1937年に日中戦争が勃発すると、再び軍での役割を復活し、抗日活動に従事しました。

最期の活動と死

内戦回避を呼びかけ続けた馮玉祥ですが、1948年にアメリカから帰国する途中、船の火災で亡くなりました。彼の死は中国の歴史における重要な人物の一人の終焉を意味しました。

エピソード

馮玉祥はその人柄から下からの支持も厚く、また「土方のような姿をしている」とも評される人物でした。歴史的な背景と彼の活動は、現代中国に多大な影響を与えています。

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