石垣優香

石垣 優香

石垣 優香（いしがき ゆか、1989年7月22日 - ）は、愛知県出身の日本の元卓球選手。身長159.6cm。右シェークハンドで、ラケットの両面に異なる種類のラバーを貼り分ける裏表カット主戦型という、現代卓球では珍しい独自のスタイルを確立し、国内外の大会で活躍した。最高世界ランキングは2015年9月付で記録した19位。日本卓球協会公認の5段を取得している。

経歴

9歳で卓球を始め、幼少期は卓伸クラブで練習に励んだ。名古屋市立日比野中学校在学中には、全国中学校卓球大会で2003年に女子シングルス3位、翌2004年には同種目で優勝を飾るなど、早くから頭角を現した。

秀光中等教育学校を経て淑徳大学に進学。学生時代も日本代表として活躍し、2007年11月にはベトナムのハノイで開催されたアジアカップに出場。2008年12月にはITTFプロツアーグランドファイナルにおいて、21歳以下の女子シングルスで栄冠を手にした。2009年に横浜で行われた第50回世界卓球選手権個人戦では、女子シングルス2回戦で当時世界ランキング3位の中国選手、李暁霞に敗れたものの、1ゲームを奪う健闘を見せた。また、この年のITTFプロツアー荻村杯では、日本のトップ選手である福原愛を下すなどして女子シングルスで3位に入賞している。淑徳大学在学中には、全日本学生選抜卓球選手権大会での優勝や、所属大学チームでの関東学生リーグ優勝にも貢献した。

世界卓球選手権には複数回出場しており、2011年のロッテルダム大会（個人戦）、2012年のドルトムント大会（団体戦）、そして2014年の東京大会（団体戦）に参加。特に2014年の東京大会では、日本チームの主要メンバーとして、女子団体決勝進出という31年ぶりの快挙達成に大きく貢献し、銀メダルを獲得した。この活躍もあり、2015年9月には自己最高のITTF世界ランキング19位に到達している。

国内最高峰の大会である全日本卓球選手権大会では、カデットの部でシングルス・ダブルス優勝経験を持ち、一般の部でも上位進出を果たしている。国際大会ではITTFプロツアーでの活躍が目覚ましく、2010年にはエジプトオープンで女子シングルス優勝、ポーランドオープンでU21優勝、さらにグランドファイナルU21で2年連続優勝を飾るなど、多くのタイトルを獲得した。また、2016年のITTFワールドブルガリアオープンでも女子シングルスで優勝を果たしている。

2017年には同じ卓球選手の笠原弘光氏と結婚。2018年1月の全日本卓球選手権大会でのベスト8進出を最後に、長年にわたる現役生活に区切りをつけた。引退後も卓球界に貢献しており、Tリーグに参加する日本生命レッドエルフでコーチ兼主将を務めたほか、2018年度からは女子ホープスナショナルチーム、2019年度からは女子ジュニアナショナルチームのコーチを兼任し、次世代選手の育成に力を注いでいる。2020年6月13日には第一子となる長男を出産し、母としても新たな一歩を踏み出している。

主な戦績（抜粋）

全国中学校卓球大会 女子シングルス 優勝 (2004年)
世界ジュニア卓球選手権大会 女子団体 2位 (2004年、2006年)
ITTFプロツアーグランドファイナル 女子U-21シングルス 優勝 (2008年、2010年)
ITTFプロツアー荻村杯 女子シングルス 3位 (2009年)
ITTFプロツアーエジプトオープン 女子シングルス 優勝 (2010年)
ITTFワールドブルガリアオープン 女子シングルス 優勝 (2016年)
世界卓球選手権団体戦 銀メダル (2014年)
全日本卓球選手権大会（カデットの部）13歳以下女子シングルス 優勝 (2002年)
* 全日本卓球選手権大会（カデットの部）女子ダブルス 優勝 (2003年)

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