石垣港離島ターミナル

石垣港離島ターミナルは、沖縄県石垣市に位置し、八重山諸島の島々を結ぶ航路の要となる旅客ターミナルです。このターミナルは、ユーグレナ社が命名権を取得し、「ユーグレナ石垣港離島ターミナル」という愛称で親しまれています。ターミナルは、赤瓦葺きの1階建て（一部2階）で、延床面積は約5,000平方メートルです。

ターミナルの主な役割は、石垣島と周辺離島を結ぶ高速船の発着です。ターミナル内には、200席の出発・到着ロビーの他、観光案内カウンター、海運業者の事務所、旅行代理店などが設けられており、観光客にとって利便性の高い施設となっています。また、デジタルプロジェクターを備えたプラネタリウム「美ら星ゲート いしがき島星ノ海プラネタリウム」や、尖閣諸島関連の展示を行う「尖閣諸島情報発信センター」など、見どころも豊富です。

港湾施設としては、4基の浮桟橋があり、ターミナルと桟橋の間は屋根付きの歩道で結ばれています。これにより、雨天時でも快適に移動できます。以前は、別の場所に離島桟橋がありましたが、交通の混雑を解消するため、旧港湾ターミナル跡地に新たなターミナルが建設されました。

歴史を振り返ると、2007年1月30日に離島ターミナルが竣工し、翌日から運用が開始されました。当初は2基の浮桟橋でしたが、2008年にはさらに2基増設され、現在の4基体制となりました。2013年には、石垣島出身のプロボクサー、具志堅用高氏の銅像が設置され、話題を呼びました。また、2018年には「みなとオアシスいしがき」として認定され、石垣港みなとまつりで登録証の交付式が行われました。

ターミナル内には、かつて観光情報発信施設「とぅもーるネットセンター石垣」がありましたが、利用が低調だったため閉鎖され、2019年にプラネタリウム施設としてリニューアルされました。また、2021年には2階に尖閣諸島情報発信センターが開設されています。

石垣港離島ターミナルからは、安栄観光と八重山観光フェリーの2社が、竹富島、小浜島、黒島、西表島、波照間島、鳩間島などの各離島へ向かう定期航路を運航しています。かつては石垣島ドリーム観光も航路を運航していましたが、現在はツアーのみの運航となっています。また、波照間航路で高速船を運航していた波照間海運は、2011年から運休しています。

ターミナル内には、プラネタリウムや尖閣諸島情報発信センターなどの公的施設のほか、安栄観光、八重山観光フェリー、石垣島ドリーム観光の各社のカウンター、旅行代理店、売店、食堂などがあります。

石垣港には、他にも貨客船が発着する石垣港フェリーターミナルや、かつて長距離フェリーが利用していた石垣港ターミナル（現在はクルーズ船用）などがあります。石垣港離島ターミナルは、石垣島と離島を結ぶ重要な交通拠点として、多くの観光客に利用されています。

年表
2007年（平成19年）1月30日 - 離島ターミナル竣工。
2007年（平成19年）1月31日 - 離島ターミナル正式運用開始。とぅもーるネットセンター石垣供用開始。
2008年（平成20年）5月 - 浮桟橋2基が増設され計4基となる。
2009年（平成21年）2月1日 - 無料無線LAN整備。とぅもーるネットセンター石垣の入館無料化。
2010年（平成22年）7月6日 - JAおきなわのATM、キャッシングサービスコーナーが設置される。
2010年（平成22年）8月1日 - 離島ターミナル内の平田観光事務所がビジット・ジャパン案内所に認定される。
2011年（平成23年）4月 - 八重山観光フェリーと安栄観光の共通チケット適用航路の拡大に伴い、のりばが会社ごとから航路ごとになる。
2012年（平成24年）12月25日 - 八重山警察署の警察官立ち寄り所が設置される。
2013年（平成25年）12月26日 - 具志堅用高の銅像の除幕式が行われる。
2014年（平成26年） - 歩道及びバス停留所に屋根を設置。
2015年（平成27年） - 発着時刻等を表示する大型モニター6台が故障。
2019年（令和元年）7月18日 - 「とぅもーるネットセンター石垣」跡に、プラネタリウム施設「美ら星ゲート いしがき島星ノ海プラネタリウム」がオープン。
* 2021年（令和3年）12月21日 - 2階に「尖閣諸島情報発信センター」を開設。

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