石川県民の歌

石川県民の歌

「石川県民の歌」は、石川県が制定した公式の県民歌で、主に1959年に制定された楽曲が広く知られています。この曲は、当初1948年に作られたものと、1959年に新たに制定された2つの異なる曲があります。

1948年の県民歌

最初の「石川県民の歌」は、1948年に制定されました。この楽曲は、信原俊行が作詞し、金沢交響楽団が作曲を担当しました。この曲は、戦後の復興を象徴するメッセージを含んでおり、県民の結束を促すものでした。しかし、制定後の時代には、次第に演奏機会が減少し、正式な県民歌としての位置づけを失っていったようです。

1959年の再制定

現在知られている「石川県民の歌」は、1959年に新たに制定されたもので、梅木宗一が作詞し、窪田新一が作曲しました。この年の制定は、当時の皇太子（明仁上皇）の成婚イベントに合わせて、全国からの公募によって選ばれた結果です。応募作品の中から、歌詞487編と曲182編が集まり、選定委員会によって厳選されました。最終的には、1959年11月3日、文化の日に発表されました。

この楽曲の制作にあたり、日本コロムビアが若山彰とコロムビア・ローズによる歌唱を収録したSPレコードを発売しました。初めてこの歌曲が公に披露されたのは、県の公報号外により、1959年の制定日でしたが、しばらくの間「非公式」とされていたこともあり、広く認知されているわけではありませんでした。1991年には、石川国体の開会式で演奏される機会がありましたが、その後はあまり演奏されることなく、県内の認知度も限られているとされています。

作詞・作曲者について

作詞を手がけた梅木宗一は、金沢地方裁判所の職員でした。彼は他にも、宇ノ気町の「宇ノ気音頭」や、市の廃校歌などの作品があります。一方、作曲を担当した窪田新一は、富山県魚津市出身であり、この公募が彼の作曲活動の第一歩とされています。

初代歌の背景

1948年の最初の「石川県民の歌」は、県の新日本建設国民運動の一環として、一般公募によって選ばれました。しかし、コロムビア版の制定時には、演奏の実態がほぼ失われていたため、その存在は記憶の中に留まることとなりました。この初代の歌は、信原俊行が作詞し、金沢交響楽団が作曲したもので、歌唱には菅原都々子と村澤可夫が参加しました。デュエット形式であり、戦後の希望を感じさせる歌詞が特徴的だったと言われています。

結論

「石川県民の歌」は、石川県の誇りや地域の結束を表現した楽曲であり、その歴史は興味深いものがあります。初代歌から現行の曲へと移り変わる中で、県民の思いや期待も込められており、今後もこの楽曲が多くの人に愛され続けることを願っています。

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