金沢地方裁判所

金沢地方裁判所の概要

金沢地方裁判所（かなざわちほうさいばんしょ）は、石川県金沢市に所在する日本の地方裁判所の一つです。この裁判所は石川県全域を管轄しており、略称「金沢地裁」として親しまれています。金沢市に本庁が設置されているほか、小松市、七尾市、輪島市にもそれぞれ支部を持ち、合計で10か所の裁判所を管理しています。

裁判所の構成と所在地

金沢地方裁判所本庁の所在地は、石川県金沢市丸の内7-2です。アクセスは、JR金沢駅東口から北鉄バスかJRバスに乗り、「兼六園下」停留所で下車し、徒歩1〜2分の距離です。また、各支部は以下のように配置されています：

• - 小松支部：小松市小馬出町11
• - 七尾支部：七尾市馬出町ハ部1-2
• - 輪島支部：輪島市河井町15部49-2

さらに、金沢、七尾の両市には検察審査会も設置されています。

沿革

金沢地方裁判所の歴史は1876年（明治9年）にまでさかのぼり、当初は金沢裁判所として設置されました。当初の管轄区域は石川県全域であり、その後は支庁も設置され、徐々に発展を遂げました。1882年には金沢始審裁判所に名称が変更されました。1890年には金沢地方裁判所に改称され、現在の形に近づいていきました。

例えば、1891年には小松支部が開設され、その後の数十年間にわたって支部の設置や廃止が繰り返されました。特に、1947年に裁判所法および検察庁法が施行されて以降、金沢地方検察庁が独立し、より効率的な司法運営が行われるようになりました。

管轄区域

金沢地方裁判所は本庁と各支部で異なる管轄区域を持っています。具体的には、以下の区域が含まれます：

本庁

金沢市・白山市・かほく市・野々市市・河北郡（津幡町・内灘町）

小松支部

小松市・加賀市・能美市・能美郡川北町

七尾支部

七尾市・羽咋市・羽咋郡（志賀町・宝達志水町）・鹿島郡中能登町

輪島支部

輪島市・鳳珠郡（穴水町・能登町）・珠洲市

なお、特定の行政事件や執行事件は本庁で扱われるため、各支部の役割を越える場合があります。

新庁舎の建設

金沢地方裁判所の新庁舎は2010年に建設が開始され、2013年に業務がスタートしました。新庁舎は、全面ガラス張りの近代的なデザインで、石川県産の戸室石が使用されています。また、鉄筋コンクリート構造の3階建てで延床面積は13,000m²に及び、法廷は16室設置されています。この新庁舎は第36回金沢都市美文化賞を受賞するなど、地域のシンボルとなっています。

まとめ

金沢地方裁判所は、その歴史と共に地域の司法を支える重要な役割を担っています。各支部や簡易裁判所との連携により、市民に身近な法の秩序を守る機関として、今後も信頼を寄せられる存在であり続けるでしょう。

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