石川県道22号金沢小松線

石川県道22号金沢小松線

石川県道22号金沢小松線は、石川県金沢市から小松市に至る主要地方道です。この道路は、金沢市南東部、野々市市南部、白山市山島地区、能美市辰口地区、そして小松市南東部といった地域を結び、沿線には新興住宅団地や工業団地が数多く存在します。また、能美市周辺には辰口温泉や辰口丘陵公園、いしかわ動物園などの観光施設もあり、地域住民の生活と観光の両面で重要な役割を担っています。

概要

この県道は、金沢市有松交差点を起点とし、南大通りを通って南に進み、高尾1丁目交差点に至ります。また、金沢市鈴見交差点から始まる新道区間は、山側環状を経由し、田上町、崎浦・涌波トンネル、大桑IC、野田トンネル、長坂台、山科を経て、高尾1丁目交差点で現道と合流します。高尾1丁目交差点からは南下し、高尾南、額谷を通過。四十万付近で南西に向きを変え、野々市市を抜け、白山市に入ります。

白山市木津交差点では、加賀産業開発道路を直進する新道区間と、辰口橋を経由する旧道区間に分かれます。新道はそのまま加賀産業開発道路を進み、川北大橋を渡って川北町へ、さらに能美市に入り、辰口地区の青山交差点に至ります。旧道は、木津交差点から南下し、行町交差点で西に折れ、安吉交差点まで石川県道58号と重複。その後、南下し、川北町、辰口橋を経て能美市に入ります。三ツ屋交差点から倉重交差点までの区間は石川県道4号と重複し、辰口温泉街を経由して、青山交差点で加賀産業道路に戻ります。

新道と合流後、青山交差点から南西に進み、いしかわ動物園前を通り、小松市へ。小松市東部の丘陵部に沿って進み、八幡ICで国道8号と重複。東山インターで国道8号と別れ、西進して、北浅井交差点が終点となります。

路線の特徴

金沢市内の山側環状区間と、手取川を渡った能美市以南の加賀産業開発道路は、丘陵地を通るため坂道が多くなっています。一方、野々市市、白山市、川北町の区間は、田園地帯を通り、平坦な道が続きます。

山側環状、南大通り、加賀産業開発道路の区間は、中央分離帯のある片側2車線で整備されており、国道8号の代替路として利用されることが多いです。川北大橋はかつて有料道路でしたが、無料化されるまでは、下流の湯屋交差点経由で辰口橋に迂回する車も多く見られました。

一方、加賀産業道路の旧道にあたる白山市木津交差点から能美市青山交差点の間は、片側1車線の対面通行となっています。特に、能美市辰口温泉付近は道幅が狭く、大型車のすれ違いが困難な場所もあります。

路線データ

起点: 金沢市有松一丁目266番地先（有松交差点、国道157号交点）
終点: 石川県小松市北浅井町乙71番1地先（北浅井交差点、国道305号、石川県道4号小松鶴来線交点）

歴史

この道路の歴史は、1963年に能美郡辰口町が産業道路建設を石川県に陳情したことに始まります。1971年には加賀産業開発道路の計画案がまとまり、工事が開始。1972年に「金沢小松線」として認定されました。その後、川北大橋の建設や各区間の開通を経て、1989年に加賀産業開発道路が全線開通。1993年には主要地方道に指定されました。2006年には山側環状の区間が県道に認定され、2013年には川北大橋が無料化されました。2012年には加賀産業開発道路の4車線化が完了しました。

路線状況

別名: 泉が丘通り（金沢市）、南大通り（金沢市）、山側環状（金沢市）
重複区間: 多数の県道や国道と重複する区間が存在します。

地理

通過する自治体: 金沢市、野々市市、白山市、能美郡川北町、能美市、小松市
交差する道路: 多くの国道、県道と交差します。

沿線施設

金沢赤十字病院、イオンもりの里ショッピングセンター、野田山墓地、金沢国際ホテル、四十万駅、イオン野々市南店、辰口温泉、辰口丘陵公園、いしかわ動物園など、多くの施設が沿線に立地しています。

加賀産業開発道路

白山市安養寺北交差点から小松市八幡ICまでの区間は、加賀産業開発道路と呼ばれており、旧松任市、旧辰口町、小松市北東部の開発促進を目的に建設されました。沿線には、北陸先端科学技術大学院大学や多くの企業、工業団地、新興住宅地が存在します。

かつては、有松交差点から八幡温泉交差点までの区間を加賀産業道路と呼んでいましたが、山側環状の開通により、現在は安養寺北交差点から八幡温泉西交差点までの区間を指すことが多くなっています。ただし、道路地図などでは、有松交差点から高尾台1丁目交差点の区間についても加賀産業道路と表記される場合があります。

この道路は、地域の経済活動や住民の生活を支える重要なインフラとして、これからもその役割を担い続けるでしょう。

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