石川総長

石川総長（いしかわ ふさなが）

石川総長は、江戸時代初期の大名で、伊勢神戸藩の初代藩主です。伊勢亀山藩石川家の分家初代として知られています。

生涯

慶長10年（1605年）、近江膳所藩主であった石川忠総の次男として、小田原で生まれました。幼少の頃から武士としての教育を受け、寛永18年（1641年）には幕府の小姓組番頭に任じられます。その後、従五位下・播磨守に叙任され、寛永19年（1642年）には2000石を与えられました。

慶安元年（1648年）3月には、大番頭に昇進し、幕府内での地位を確立していきます。慶安4年（1651年）、父・忠総の死去に伴い、遺領の一部である伊勢河曲郡・鈴鹿郡内から1万石を分与され、神戸藩を立藩し、大名となりました。この際、先に与えられていた2千石は返納しています。

万治3年（1660年）、大坂定番に任じられ、河内国石川郡・古市郡内から1万石を加増され、合計2万石を領するようになりました。河内における領国支配を円滑に行うため、寛文元年（1661年）5月には、石川郡白木村（現在の大阪府南河内郡河南町大字白木）に陣屋（白木陣屋）を設け、領内の統治に尽力しました。

しかし、寛文元年（1661年）10月22日、大坂において57歳で生涯を閉じました。その跡は、長男である石川総良が継ぐことになります。

系譜

父母

父：石川忠総（いしかわ ただふさ） - 近江膳所藩主
母：堀尾吉晴（ほりお よしはる）の娘

正室

加賀爪忠澄（かがつめ ただずみ）の娘

子女

長男：石川総良（いしかわ ふさよし） - 生母は正室
次男：加賀爪直清（かがつめ なおきよ） - 生母は正室
女子：斉藤三賢（さいとう みつかた）正室、後に菅谷政照（すがや まさてる）継室

石川総長は、その生涯において、幕府の要職を歴任し、大名として藩政を確立しました。また、その子孫もまた、江戸時代を通じて歴史に名を残しています。

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