鈴鹿郡

鈴鹿郡（すずかぐん）

鈴鹿郡は、かつて三重県（伊勢国）に存在した郡です。1879年（明治12年）に行政区画として発足し、その領域は現在の亀山市の大部分、四日市市の一部、鈴鹿市の一部、そして伊賀市の一部に及んでいました。郡域は、北は鈴鹿川、南は加太峠、東は伊勢湾に面しており、東西に長い形状をしていました。

郡域

1879年の発足当時の郡域は以下の通りです。

亀山市の大部分（楠平尾町、関町萩原、関町福徳を除く）
四日市市の一部（南小松町、鹿間町、和無田町、水沢野田町）
鈴鹿市の一部（概ね下大久保町、石薬師町、上野町、甲斐町、岡田町、岡田、算所、阿古曽町、大池、住吉、住吉町、国府町、平野町、八野町より北西）
伊賀市の一部（一ツ家）

平成22年度の国勢調査によると、この区域の面積は303.59平方キロメートル、人口は109,305人でした。

歴史

古代

古代には、現在の鈴鹿市広瀬町長者屋敷に伊勢国の国府が置かれ、亀山市白木町には国分寺が建立されました。これらの史跡は、当時の鈴鹿郡が政治・文化の中心地であったことを物語っています。

近世以降の沿革

近世以降、鈴鹿郡の支配は変遷を重ねました。「旧高旧領取調帳」によると、明治初年時点での支配は幕府領（信楽代官所管轄）と藩領に分かれていました。慶応4年（1868年）には、信楽代官所の管轄地域が大津裁判所、大津県を経て、明治2年（1869年）には度会県の管轄となりました。

明治4年（1871年）の廃[[藩置県]]により、藩領は亀山県、久居県、津県、神戸県の管轄となり、その後、第一次府県統合により全域が安濃津県の管轄となります。明治5年（1872年）に安濃津県は三重県と改称され、鈴鹿郡は三重県の一部となりました。

明治初年には、伊船野田村が伊船村に、長沢野田村が長沢村に合併しました。また、甲斐村が河曲[[郡]]の甲斐無里を合併しています。明治8年（1875年）には、村の統合が進み、野尻村と落針村が合併して布気村となり、弓削村と岡田村が合併して弓削岡田村となるなど、多くの村が統合されました。

明治12年（1879年）2月5日、郡区町村編制法の三重県での施行により、行政区画としての鈴鹿郡が発足し、郡役所が亀山城下に設置されました。

町村制以降

明治22年（1889年）4月1日、町村制が施行され、鈴鹿郡には2町18村が誕生しました。亀山町、関町などの町や、槇尾村、神辺村、坂下村などの村が発足しました。これらの町村は、その後、合併や編入を繰り返し、その姿を変えていきます。

明治30年（1897年）9月1日には郡制が施行されましたが、大正12年（1923年）4月1日に郡会が廃止され、大正15年（1926年）7月1日には郡役所も廃止されました。しかし、鈴鹿郡という名称は、地域区分としてその後も残りました。

昭和17年（1942年）1[[2月1日]]、国府村、庄野村、高津瀬村、牧田村、石薬師村が河芸郡の白子町などと合併して鈴鹿市が発足し、郡から離脱しました。昭和29年（1954年）10月1日には、亀山町、昼生村、井田川村、川崎村、野登村が合併して亀山市が発足し、これも郡から離脱しました。

昭和30年（1955年）には、神辺村と白川村が分割され、一部が関町に、残部が亀山市に編入されました。同年、関町、坂下村、加太村が合併し、新たに関町が発足しました。昭和31年（1956年）には、深伊沢村と庄内村が合併して鈴峰村となり、久間田村と椿村が合併して三鈴村となりました。昭和32年（1957年）には、三鈴村が分割され、一部が四日市市に、残部が鈴鹿市に編入されました。

昭和42年（1967年）4月1日には、鈴峰村が鈴鹿市に編入され、鈴鹿郡に残る自治体は関町のみとなりました。

平成17年（2005年）1月11日、関町が亀山市と新設合併し、新たに亀山市が発足。これにより、鈴鹿郡は消滅しました。

変遷表

（変遷表の内容は省略。原文を参照してください。）

行政

歴代郡長

（歴代郡長のリストは省略。原文を参照してください。）

脚注

（脚注の内容は省略。原文を参照してください。）

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 24 三重県、角川書店、1983年6月1日。ISBN 4040012402。
旧高旧領取調帳データベース

関連項目

消滅した郡の一覧
北勢

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