石黒敬章

石黒敬章（いしぐろ けいしょう、1941年 - ）は、日本のコレクターであり、古写真研究家として著名な人物です。また、ゆうもあくらぶの事務局長、日本写真芸術学会の評議員も務めています。父は柔道家でエッセイストの石黒敬七です。

略歴

1964年に早稲田大学商学部を卒業後、東京12チャンネル（現在のテレビ東京）に入社しました。1966年には、父親のコレクションを引き継ぎ、「石黒コレクション保存会」を設立し、本格的なコレクターとしての活動を開始しました。

石黒氏は、世界各地の蚤の市を巡り、その様子を『太陽』（平凡社）などで紹介しました。また、収集した骨董品の販売催事や、「珍しい時計展」「世界の珍品展」など、ユニークな展覧会を数多く開催し、珍品マニアの先駆け的存在となりました。さらに、ユーモア発明家としても知られ、「ゆうもあ珍発明展」を企画するなど、ユニークな活動を展開。資料館の企画監修も手掛け、「石黒旦那ユーモア・コレクション・とんちン館」や「黒船館」などの設立にも貢献しました。

特に、幕末・明治期の古写真の収集と研究に力を入れており、写真に関する随筆や古写真集の制作も行っています。その研究成果は、数多くの著書や展覧会を通じて世の中に発表されています。

番組出演

『chouchou』 テレビ朝日 （テーマ：明治の美女写真・2017年4月23日放送）

著書

単著

『幕末・明治のおもしろ写真』平凡社<コロナ・ブックス>、1996年
『続 幕末・明治のおもしろ写真』平凡社<コロナ・ブックス>、1998年
『びっくりヌード・おもしろポルノ:日本裸体写真百年史:石黒コレクション』平凡社<コロナ・ブックス>、2002年
『ビックリ東京変遷案内:石黒コレクション』平凡社<コロナ・ブックス>、2003年
『幕末明治の肖像写真』角川学芸出版、2009年
『明治の東京写真 新橋・赤坂・浅草』角川学芸出版、2011年
『明治の東京写真 丸の内・神田・日本橋』角川学芸出版、2011年
『こんな写真があったのか:幕末明治の歴史風俗写真館』角川学芸出版、2014年

共著

（犬塚孝明との共著）『明治の若き群像:森有礼旧蔵アルバム』平凡社、2006年

編著

石黒敬七コレクション保存会（編）『がらくた美術』大陸書房、1975年
石黒敬七コレクション保存会（編）『開化写真鏡：写真にみる幕末から明治へ』、大和書房、1975年
『なつかしき東京 : 総天然色写真版 石黒コレクション』講談社<講談社カルチャーブックス>、1992年
『明治期のポルノグラフィ』新潮社<フォト・ミュゼ>、1996年
『下岡蓮杖写真集』新潮社、1999年
『明治・大正・昭和東京写真大集成』新潮社、2001年（解説も担当）

共編著

（滝錬太郎との共編）『明治期の海水着美人』新潮社<フォト・ミュゼ>、1997年
（渋谷雅之・倉持基・土方愛・森重和雄との共著で編集も担当）『英傑たちの肖像写真:幕末明治の真実』渡辺出版、2010年

その他

安城市歴史博物館（編）『写された幕末・明治：石黒コレクション:企画展』安城市歴史博物館、2000年（解説を担当）
マリサ・ディ・ルッソ『大日本全国名所一覧：イタリア公使秘蔵の明治写真帖』平凡社、2001年（監修を担当）
* 東京都写真美術館監修『下岡蓮杖 日本写真の開拓者 (Shimooka Renjō:: A Pioneer of Japanese Photography) 』国書刊行会、2014年

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