砂防会館

砂防会館

砂防会館は、一般社団法人全国治水砂防協会が本部を置き、管理・運営を行っている会館です。単に協会の施設としてだけでなく、テナントビルとしての側面も持ち合わせています。本館は老朽化のため2016年3月に閉鎖され、2018年4月に新しく建て替えられました。

概要

現在の建物

本館
完成：2018年4月
構造：地上7階、地下1階建て

別館A
完成：1984年3月
構造：地上7階、地下1階建て

主な施設
全国治水砂防協会（事務局、役員室、会議室）
砂防図書館
赤木正雄資料室

別館B
完成：1993年3月
構造：地上6階、地下1階建て

主な施設
多目的会議室「シェーンバッハ・サボー」（最大1200人収容）

現存しない建物

旧本館
完成：1957年8月28日
構造：地上5階、地下2階建て
主な施設：全国治水砂防協会（事務局、会議室、会員談話室）、砂防図書館、赤木正雄資料室

砂防会館と政治

砂防会館は、その設立当初から政界との深い関わりを持ってきました。1957年の完成と同時に、自由民主党（自民党）が本部を2階と3階に構えたことが、その象徴的な出来事と言えるでしょう。その後、1966年に自民党本部が自由民主会館へ移転すると、空いたスペースには中曽根康弘と田中角栄がそれぞれの派閥事務所を設置。特に田中角栄の後援会「越山会」は、砂防会館を拠点に勢力を拡大しました。

「砂防会館」または所在地名である「平河町」は、当時の田中角栄、ひいては田中派の代名詞として広く知られました。しかし、その名はロッキード事件における現金授受の場所としても記録され、政治と金の暗い側面を象徴する場所ともなりました。清水一行の小説『砂防会館3F』は、田中角栄をモデルに、砂防会館を舞台にした政治ドラマを描いています。

田中角栄逮捕後、個人事務所は隣のビルに移転しましたが、派閥事務所は砂防会館に留まりました。1983年の衆院選後、田中派は121人という最大勢力に膨れ上がり、手狭になったため1984年には別館へ事務所を移転しています。

かつては中曽根康弘の個人事務所、保守新党と国民新党の本部、亀井静香の事務所、減税日本東京事務所なども砂防会館に存在しました。解体前の本館には、志帥会の事務所や古賀誠の事務所がありました。

2016年3月17日、砂防会館の解体を前に、志帥会（二階派）の派閥総会が開催されました。顧問を務めた伊吹文明は、「いくつかの政治のドラマがここで繰り広げられてきた」と述べています。

現在では別館に、志帥会事務局や古賀誠・青木幹雄・森喜朗の個人事務所が入居しています。

関連項目

綿貫民輔 - 全国治水砂防協会会長を務める。
国土緑化推進機構
砂防学会
がんばれ元気

外部リンク

全国治水砂防協会
* 砂防会館のご案内

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