砥鹿神社

砥鹿神社（とがじんじゃ）

砥鹿神社は、愛知県豊川市に構える神社で、三河国の一宮に位置します。この神社は大己貴命（おおなむちのみこと）を祭神としており、地域の人々から長年にわたり崇敬されています。古代から続く豊かな歴史を持ち、東海地方の総鎮守としても知られています。

神社の由来と歴史

砥鹿神社の起源について、社記によると天正2年（1574年）時点での伝承によれば、大宝年間（701年-704年）に文武天皇の命を受けた草鹿砥公宣が山の神を迎えて創立したとされています。この里宮は、本宮山（海抜789メートル）の神体山としての役割を担っており、古代においては山そのものが御神体として信仰されていたことが伺えます。

本宮山自体は東三河の中心的な存在であり、その山岳信仰は古代から深く根付いていました。また、砥鹿神社の旧社家である草鹿砥氏も、地域の治めていた穂国造に由来し、長い信仰の歴史を物語っています。

神階の昇進

砥鹿神社の神階は、古代において次々と昇進し、嘉祥3年（850年）に従五位下に始まり、貞観18年（876年）には従四位上まで昇格しました。このような神階の昇進は、神社の権威を増す要因となり、その後も明治時代の近代社格制度では国幣小社に位置付けられました。

祭神と主な祭事

祭神である大己貴命は、農業や商業の神として信仰されており、砥鹿神社では様々な祭事が行われています。主な祭事には以下のようなものがあります。

• - 1月3日：田遊祭
• - 1月6日：宝印祭
• - 1月8日：弓始祭
• - 2月7日：火舞祭
• - 5月4日：例祭日
• - 7月27日：麦秋祭

これらの祭りは、地域活性化や神社への感謝を表す重要なイベントとして、多くの人々が参加しています。特に田遊祭は農作物の豊穣を祈る儀式として知られ、地域の文化を色濃く反映しています。

文化財と自然

砥鹿神社は、愛知県指定文化財や豊川市指定文化財も複数有しており、特に自然環境においても顕著な特徴を持っています。たとえば、砥鹿神社のケヤキは自然記念物として保護されています。また、社叢も重要な天然記念物とされており、山の自然美が保存されています。

アクセスと行き方

砥鹿神社を訪れる際のアクセスは非常に便利です。里宮へは、JR飯田線三河一宮駅から徒歩で約5分、または豊鉄バス「砥鹿神社前」から徒歩で約2分で到着できます。奥宮には、東名高速道路の豊川ICから車でアクセスでき、山麓からの登山道も整備されています。

結論

砥鹿神社は、その悠久の歴史と豊かな祭り文化、そして美しい自然環境によって、訪れる人々に多くの感動を与え続けています。神社は地域の生活に深く根ざしており、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

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