硝子の都

浅香唯 『硝子の都』

『硝子の都』は、1991年8月21日にマイカルハミングバードからリリースされた、浅香唯さんの11枚目のスタジオ・アルバムです。

解説

このアルバムには、シングル「恋のUpside-Down」とそのカップリング曲「START IT ALL AGAIN」が収録されています。

アルバムタイトルの『硝子の都』は、東京をイメージした言葉であり、収録曲の「Realism」もタイトル候補に挙がっていました。都会のきらびやかさと、どこか儚いイメージが表現されています。

当時サザンオールスターズのギタリストだった大森隆志さんが、浅香さんに初めて楽曲を提供した作品でもあります。この提供がきっかけとなり、次作アルバム『STAY』では大森さんがサウンド・プロデュースを手掛けることになりました。

環境問題を歌った「宇宙への手紙」は、本作の核となる楽曲で、ミュージックステーションでも披露されました。浅香さんの新たな一面を引き出した楽曲として、ファンからも高い評価を受けています。


本作を引っ提げて、コンサート・ツアー『SUMMER CONCERT '91 硝子の都』が開催されました。1991年8月6日の大阪厚生年金会館、8日の鹿児島県文化センター、23日の渋谷公会堂の3公演が行われ、セットリストは本作を中心に構成され、東京公演以外では発売前に収録曲が披露されました。

収録曲

1. STRANGE CITY
作詞: 森雪之丞、作曲: 伊藤心太郎・宮手健雄、編曲: 鎌田ジョージ
2. BROKEN HEART
作詞: 浅香唯、作曲: 伊秩弘将、編曲: 井上鑑
3. 宇宙への手紙
作詞: 森雪之丞、作曲: 大森隆志、編曲: 大森隆志
4. START IT ALL AGAIN
作詞: 浅香唯、作曲: 西木栄二、編曲: 井上鑑
「恋のUpside-Down」のカップリング曲。
5. Realism
作詞: 浅香唯、作曲: 羽田一郎、編曲: 羽田一郎
6. 恋のUpside-Down
作詞: 森雪之丞、作曲: 鎌田ジョージ、編曲: 鎌田ジョージ
7. 小さな奇蹟
作詞: 森雪之丞、作曲: 羽田一郎、編曲: 井上鑑
8. キスより甘い涙
作詞: 森雪之丞、作曲: 羽田一郎、編曲: 羽田一郎
9. サイクリング・ガール
作詞: 森雪之丞、作曲: 大森隆志、編曲: 大森隆志
10. Sunset Cross
作詞: 浅香唯、作曲: 尾関昌也、編曲: 井上鑑

関連作品

浅香唯大全集 THE COMPLETE BOX
* 浅香唯 30周年記念コンプリートBOX

『硝子の都』は、浅香唯さんの音楽キャリアにおいて、新たな方向性を示した重要な作品と言えるでしょう。都会的なサウンドとメッセージ性の強い歌詞が融合した、聴きごたえのあるアルバムです。

もう一度検索