碧血剣 (2007年のテレビドラマ)

中国ドラマ『碧血剣』詳細解説

作品概要

『碧血剣』（へきけつけん、簡体字: 碧血剑、拼音: Bìxuèjiàn）は、中国の著名な武俠小説家・金庸の同名小説を原作とするテレビドラマです。2007年に華夏視聴環球伝媒有限公司と江蘇省広播電視総台によって制作され、中国国内で放映されました。全30話（DVD版は35話）で構成されています。

本作は、金庸作品の中でも特に人気の高い『碧血剣』を映像化したもので、その壮大な世界観と複雑な人間関係が見どころです。

制作の背景

『神鵰侠侶』の制作チームが再集結し、本作の制作にあたりました。前作の経験を生かしつつ、CGの使用を極力抑え、実写によるリアルなアクションと、中国各地の美しい風景を捉えた映像美を追求しています。特に、世界遺産にも登録されている武夷山でのロケは、作品の壮麗さを一層引き立てています。

キャスティング

主人公の袁承志役には、当時台湾の新鋭俳優として注目されていたボビー・ドウ（竇智孔）が抜擢されました。ヒロインの夏青青役には、映画『カンフーハッスル』でデビューしたホァン・シェンイー（黄聖依）が起用され、その美貌と演技力で視聴者を魅了しました。

また、脇を固める俳優陣も豪華で、『射鵰英雄伝』に出演したバー・イン（巴音）や、『神鵰侠侶』に出演したユー・チェンフイ（于承恵）など、金庸ドラマではお馴染みの実力派俳優たちが名を連ねています。

スタッフ

プロデューサーには、数々の金庸ドラマを手がけてきた名物プロデューサーのジャン・ジージョン（張紀中）が、監督兼アクション監督にはチャオ・ジェン（趙箭）が、撮影にはイェ・ジーウェイ（葉志偉）が参加するなど、実力派スタッフが集結しました。美術面では、『双旗鎮刀客』で「金鶏賞」最優秀美術賞を受賞したチェン・ユンシュアン（銭運選）が総美術を担当し、作品のクオリティを高めています。

主要キャスト

袁承志: ボビー・ドウ（竇智孔）／吹替：川田紳司
夏青青: ホァン・シェンイー（黄聖依）／吹替：山田里奈
阿九: スン・フェイフェイ（孫菲菲）／吹替：内川藍維
何鉄手: スザンヌ・シャオ（蕭淑慎）／吹替：若原美紀
安小慧: マー・スー（馬蘇）／吹替：明石香織
何紅薬: グオ・ジン（郭金）／吹替：加納千秋
崇禎帝: ガオ・フー（高虎）／吹替：小松史法
金蛇郎君＝夏雪宜: ジャオ・エンジュン（焦恩俊）／吹替：家中宏

その他、多数の個性豊かなキャラクターたちが物語を彩ります。

日本での展開

日本では、2008年5月からチャンネルNECOで放送が開始されました。また、同年1月にはDVDがMAXAMより発売されています。日本語吹替版では、人気声優たちがキャラクターに命を吹き込んでいます。

音楽

オープニング曲にはハン・レイ（韓磊）の『好男児』、エンディング曲にはスン・ナン（孫楠）の『和你在一起』が採用され、作品の世界観を盛り上げています。

映像とアクション

本作では、CGに頼らず、実写でのアクションシーンを重視している点が特徴です。武術指導には、スン・モンフェイ（孫夢飛）、ツァオ・ホア（曹華）、ウー・ウェングァン（武文光）らが参加し、迫力のあるアクションシーンを演出しています。また、武夷山をはじめとする中国各地の美しい風景を背景に、壮大な物語が展開されます。

物語の魅力

『碧血剣』は、単なる武俠ドラマにとどまらず、複雑な人間関係や歴史的な背景が絡み合った、深みのある物語が魅力です。袁承志をはじめとする登場人物たちの成長や葛藤、愛憎劇が描かれ、視聴者を飽きさせません。

まとめ

『碧血剣』は、金庸作品のファンはもちろんのこと、武俠ドラマファンにとっても見逃せない作品です。豪華キャストと実力派スタッフによって制作された本作は、壮大なスケールと美しい映像、そして心に響く物語で、多くの視聴者を魅了し続けています。

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