祖師谷公園

都立祖師谷公園

都立祖師谷公園は、東京都世田谷区上祖師谷三丁目に位置する都立公園です。その起源は、1943年（昭和18年）に計画された防空緑地「祖師ケ谷緑地」に遡ります。計画開始から34年後の1975年（昭和50年）6月1日、旧東京教育大学の農場跡地を中心として「祖師谷公園」が開園しました。

公園の概要

園内には仙川が南北に流れ、公園は東西に分断されています。現在も造成は完了しておらず、周辺の土地買収が進められている状況です。特筆すべき点として、公園北部には世田谷一家殺害事件の現場となった家屋が存在します。未解決事件であることから現場保存の意味合いもあり、家屋の取り壊しや公園造成の再開には至っていません。また、東京都の都市計画道路「補助54号線」が公園北部端をかすめるように計画されており、一部区間が事業中です。

このように、都立祖師谷公園は未完成の状態が続いており、完成の見通しは立っていません。この状況が、公園計画を進める行政と周辺住民の間で問題となっています。2012年には、テレビ番組でこの問題が取り上げられ、地域住民が公園予定地に指定されたことで道路整備が進まず、生活に不便を強いられている状況が報道されました。住民団体「祖師谷公園計画を見直す会」は、約1700名の署名を集め、計画の見直しを求めています。一方、東京都は「今後10年間で優先整備区域の1、2ヘクタールを整備する」ことを目標としており、計画の見直しは予定していないと主張しています。

アクセス

都立祖師谷公園へのアクセスは以下の通りです。

小田急バス「駒大グランド前」停留所下車すぐ
成02、成06系統：成城学園前駅～千歳烏山駅
歳20系統：成城学園前駅～千歳船橋駅
仙川駅より徒歩17分

その他

公園内には、自然豊かな風景が広がっており、散策や休憩に適しています。四季折々の草花が楽しめるほか、鳥のさえずりも心地よく、都市の中にありながら自然を満喫できる場所です。しかし、未完成であるため、一部エリアでは立ち入りが制限されている場合があります。

まとめ

都立祖師谷公園は、その複雑な歴史的背景と未完成という特殊な状況から、他の公園とは異なる特徴を持っています。地域住民にとっては、長年の課題を抱える場所である一方、訪れる人々にとっては、静かで自然豊かな空間として親しまれています。今後の公園整備の動向が注目されます。

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