神奈川中央交通東・厚木営業所

神奈川中央交通東・厚木営業所と厚木北営業所

神奈川中央交通東の厚木営業所と厚木北営業所は、神奈川県厚木市を中心に広範囲な路線網を展開しています。ここでは、両営業所の詳細な情報、歴史、運行路線、車両情報について詳しく解説します。

厚木営業所

神奈川中央交通東・厚木営業所は、厚木市及川2丁目に位置し、営業所略号は「あ」です。最寄りのバス停は「松蓮寺」です。以前は直営の営業所でしたが、2017年 12月16日より神奈川中央交通東に運行管理が委託されました。厚木市を中心に、愛川町、清川村、海老名市、相模原市に路線を展開しています。また、愛川町のコミュニティバス「愛川町内循環バス」の運行も受託しています。営業所の本所は手狭なため、近隣の下荻野操車所に車両が分散配置されています。

厚木北営業所

神奈川中央交通東・厚木北営業所は、厚木市上荻野に位置し、営業所略号は「き」です。最寄りのバス停は「上荻野車庫前」です。厚木北営業所も神奈川中央交通東に運行管理が委託されています。2017年 1月1日の事業再編以前は、神奈川中央交通厚木営業所上荻野操車所であり、旧相模神奈交バス厚木営業所に委託されていました。事業再編に伴い、旧相模神奈交バス厚木営業所が「厚木北営業所」に改称されました。両営業所は密接な関係にあり、多くの路線を共同で管轄しています。

歴史

厚木営業所管内での乗合自動車の運行は、1919年に本田綱次が設立した合資会社による厚木-平塚間の路線開設が始まりです。その後、複数の事業者が厚木を中心に路線を開設し、1931年には藤沢自動車が設立され、北方面への路線を拡大しました。一方、南方面は東海道乗合自動車が運行していました。

第二次世界大戦中の1944年に、藤沢自動車、東海道自動車、伊勢原自動車が合併し、神奈川中央乗合自動車が設立され、厚木営業所が開設されました。戦後の復興期には山間部への路線が拡大し、1960年代にはベッドタウン化に伴い、大規模団地への乗り入れや大学への通学路線が新設されました。1980年代には森の里住宅や青山学院大学などが設置され、路線がさらに拡大しました。1985年には所属台数が200台を超え、神奈中でも最大規模の営業所となりました。しかし、1990年代後半以降はバス利用者の減少により路線の改廃が行われました。一方で、公共交通の維持・復権にも取り組み、2005年にはバスロケーションシステムが導入され、2008年からは連節バスの運行も開始されました。

年表

1944年：神奈川中央乗合自動車厚木営業所が開設。
1951年：神奈川中央交通厚木営業所となる。
1959年：本厚木駅前に営業所社屋が完成し移転。
1967年：上荻野操車所が完成。
1972年：厚木市及川に営業所社屋が完成し移転。
1984年：厚木バスセンター供用開始。
1989年：新宿駅発本厚木駅行きの深夜急行バスを運行開始。
1990年：盛岡-横浜間の夜行高速バスを運行開始。
1994年：下荻野操車所の運用を開始。
1995年：愛川町循環バスの受託運行を開始。
2001年：相模神奈交バス厚木営業所に一部路線を委託。
2005年：全路線でバスロケーションシステムの運用を開始。
2008年：連節バス「ツインライナー」の運行を開始。
2017年：神奈川中央交通グループの事業再編により、厚木北営業所が分離、厚木営業所は神奈川中央交通東の営業所となる。

現行路線

厚木営業所の路線網は、本厚木駅を起点として放射状に広がっており、長距離路線が多く、沿線には高校や大学、団地、企業の施設が点在します。愛川町役場は、愛川バスセンターとしてバスの結節点となっています。

市立病院経由半原・鳶尾団地・まつかげ台・神奈川工科大学方面

半原方面: 厚01、厚02、厚03、厚101(急行)
鳶尾団地・まつかげ台方面: 厚05、厚06、厚12、厚13(急行)
神奈川工科大学方面: 厚07、厚67(急行)、厚89
出入庫系統: 厚04、厚08、厚10、厚11
その他の路線: 厚09、厚66、厚94、厚108(急行)

半原方面への路線は、国道412号線や県道54号線を経由し、本数が多く設定されています。鳶尾団地方面へは、厚12が主力で、深夜バスも運行されています。厚67は神奈川工科大学への直行系統で、連接バスも使用されます。

合同庁舎経由東京工芸大学・上古沢・毛利台団地方面

厚26、厚26(急行)、厚27、厚32、厚46、厚47、厚48

合同庁舎を経由し、東京工芸大学、上古沢、毛利台団地方面へ向かう路線群です。厚26は東京工芸大学への主力路線で、急行便も運行されています。厚32、厚46、厚47は上古沢方面へ、厚48は毛利台団地へ向かいます。

合同庁舎経由神奈中リハビリ・七沢方面

厚33、厚34、厚38、厚39

神奈川リハビリテーション病院を経由し、七沢温泉、広沢寺温泉方面へ向かいます。車椅子対応のスロープ板付きバスが導入されています。

金田神社経由愛川町・半原・猿ヶ島・原当麻駅方面

厚59、厚60、厚61、厚62、厚63、厚64、厚74、厚76、厚79、厚80、厚81、厚96

愛川町方面へ向かう路線で、春日台団地、三増方面への運行が多いです。厚62は内陸工業団地内を循環します。本厚木駅終着便も一部運行されます。

厚木アクスト方面

厚105、厚105(急行)

連節バス「ツインライナー」が使用される路線です。本厚木駅南口と厚木アクストを結びます。

赤羽根入口経由森の里方面

厚43、厚44、厚45

森の里へ向かう路線で、厚43、厚44が中心です。

本厚木駅 - 市立病院 - 戸室・上飯山方面

厚16、厚17、厚18、厚19、厚20、厚22

本厚木駅から戸室、上飯山、宮ヶ瀬方面へ向かう路線です。宮ヶ瀬までは観光客の利用も見込まれます。

その他厚木市内路線

厚25、厚88、厚95、厚97、厚109

緑ヶ丘地区を循環する路線や、平塚競輪場への無料送迎バス、吾妻団地方面への路線などがあります。

愛甲石田駅 - 愛名方面

愛24

本厚木駅を中心に放射線状に広がる路線を横切るように設定されています。

海老名駅 - 愛川町方面

海01、海02、海09

海老名駅から愛川町へ向かう路線で、国道246号、国道129号を経由します。海02は一部区間で町道を通ります。

愛川町内循環バス

愛川町内を循環するコミュニティバスです。

廃止・移管路線

過去には多くの路線が廃止や移管されました。主な廃止路線には、厚木東町、東高校、商業高校方面、青山学院大学へのアクセス路線、相武台前駅発着路線などがあります。また、清川村営バス「ゆめバス」も2009年に廃止されました。

車両

厚木営業所には111台、厚木北営業所には67台の車両が配置されています。厚木営業所では、三菱ふそう製の車両が多く、連節バスや貸切兼用車も導入されています。愛川町循環バスには小型車両が使用されています。また、自転車ラックバスも導入され、一部路線で運行されています。連接バスは厚木105, 08(急行),67等で使用される。

その他

薪バス復元車「三太号」が当営業所で保管されています。
神奈中バスカードには、当営業所所属の車両がデザインされていました。
湘南ひらつか七夕まつり期間中には、当営業所の車両が応援に入ることもあります。

脚注

(注釈、出典、参考文献)

外部リンク

営業所別路線図・運賃表 - 神奈川中央交通

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