神奈川東部方面線

神奈川東部方面線について

概要

神奈川東部方面線は、神奈川県内の相模鉄道本線西谷駅から東海道貨物線の横浜羽沢站を経由し、さらに東急電鉄東横線および目黒線の日吉駅に至る鉄道路線の計画です。この路線は、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が整備の主体となって進められています。

都市鉄道等利便増進法に基づく「速達性向上事業」として、2000年に運輸政策審議会の答申第18号を受けて整備が決定されました。相模鉄道と東急電鉄がこの路線の営業を行っています。具体的には、西谷駅から横浜羽沢駅付近までが相鉄・JR直通線として、横浜羽沢駅付近から日吉駅までは相鉄・東急直通線としてそれぞれ位置づけられています。

2019年11月30日に相鉄・JR直通線が開業し、東日本旅客鉄道（JR東日本）との相互直通運転がスタートしました。それに続き、2023年3月18日には相鉄・東急直通線が開業し、東急の線と相互直通運転を開始しました。この路線の開通により、横浜市西部や神奈川県央部と東京都心とのアクセスが飛躍的に向上し、広域鉄道ネットワークの形成が期待されています。

鉄道建設に至る背景

神奈川東部方面線に至る様々な計画は1966年まで遡ります。この年の都市交通審議会答申第9号では、東京方面から湘南地域への路線の検討が行われ、さらに1972年に発表された答申では、東京6号線の検討区間としての位置づけも受けました。

1981年には、新横浜から川崎、羽田空港を結ぶ新線構想の合意がなされましたが、この計画は高額な建設費が障害となり、実現を難しくしました。このため、神奈川県は東海道貨物線を利用したアクセスポイントを提案し、新たに東横線へ接続する「羽田アクセス案」を示しました。

さらに、1985年の運輸政策審議会の答申第7号では、二俣川から新横浜経由で川崎方面への路線新設が明記され、1990年代にかけて本路線の整備が進められていきました。

現行の事業の進捗

2000年に運輸政策審議会が示した計画以降、鉄道の整備は徐々に現実のものになっていきました。相模鉄道が提案した新空港アクセスの構想が整備計画に反映され、2010年には西谷と羽沢間における都市計画が決定されました。

さらに、2019年には相鉄・JR直通線が開業し、充実した交通網が整備されたことで、都心へのアクセス時間が短縮されました。これに続いて、2023年には相鉄・東急直通線も無事に開業され、相互直通運転が開始されました。

整備効果

新たな鉄道網の開通によって、特に神奈川県央部から東京方面への移動が迅速かつスムーズになりました。相鉄・東急直通線が開業したことで、所要時間の大幅短縮や乗換回数の減少が実現しており、多くの人々にとっての利便性が大きく向上しています。

具体的には、二俣川駅から目黒駅が54分から38分に短縮され、大和駅から新横浜駅へのアクセスが19分にまで短縮されました。このように、神奈川東部方面線は地域にとって非常に重要な交通手段として、鉄道の利便性を大きく高めています。

駅の紹介

神奈川東部方面線には、相模鉄道本線の西谷駅、横浜羽沢国大駅、新横浜駅、新綱島駅、日吉駅の5駅が設置されています。これらの駅は、相互直通運転を行い、利便性の高い交通手段として地域の発展に寄与しています。ぜひ、新たに開通したこの路線を利用し、より便利な移動を楽しんでいただければと思います。

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