神戸駅 (群馬県)

神戸駅の概要

神戸駅（ごうどえき）は、群馬県みどり市東町神戸に位置するわたらせ渓谷鐵道の駅で、駅番号はWK12です。この駅は、沢入駅までの約6kmの区間において急勾配があり、草木ダムの堤体高さと同じ高低差を草木トンネルで一気に登る特色があります。特に、自然豊かな周囲の景観とともに、四季折々の美しさが訪れる人々を魅了しています。

歴史

神戸駅は、1912年に足尾鉄道の一部として開業しました。開業当初は神土駅という名称でしたが、わたらせ渓谷鐵道への転換時に現在の駅名に改称されました。駅の歴史を振り返ると、ディーゼル化以前はC12形蒸気機関車が運行を担い、急勾配区間での重連運行が行われていました。しかし、草木トンネルの開通によって無煙化が進みました。

その後、1973年には草木ダムの建設に伴い、駅近くの線路が移設され、草木駅が廃止されました。1989年には国鉄民営化の影響でわたらせ渓谷鐵道の駅となり、無人化されました。また、2009年には駅本屋が登録有形文化財に指定され、地域の文化財として大切にされています。加えて、2016年には土木学会選奨土木遺産にも選ばれ、駅の重要性が一層高まりました。

駅構造

駅は相対式ホーム2面2線を持ち、木造の駅舎が特徴です。無人駅ですが、地元のボランティアによる駅長が支える地域密着の形態が特徴です。自動券売機も設置されており、便利な交通手段として利用されています。開業当初から使われている木造駅舎は歴史を感じさせ、増築と改修が行われていますが、当時の面影をそのままに残しています。

また、駅前には路線バスの発着場や大型観光バス用の駐車場が整備されており、観光スポットとしても利用されています。特に春には「神戸駅花桃まつり」が開催され、多くの訪問者で賑わいます。

列車のレストラン「清流」

神戸駅には、元は特急列車として運行されていた1720系の車両を改装したレストラン「清流」があります。このレストランは、駅の桐生方面ホームに位置し、当時のデザインがそのまま活かされており、訪れる人々に懐かしさを演出しています。客室もほとんど改造されていないため、当時の雰囲気を楽しめる素晴らしい空間です。

駅弁と利用状況

駅では土曜、休日を中心に特別な駅弁も販売されており、地元の食材を使用した「やまと豚弁当」や「トロッコ弁当」が人気です。

この駅の1日の平均乗降人員も一定数で推移し、地元住民や観光客に利用されています。訪れる季節やイベントに合わせて多くの人々がこの駅を訪れ、周囲の自然や文化を楽しむことができます。

駅周辺

駅の周囲には、みどり市立あずま小中学校や富弘美術館があり、文化的な魅力も豊富です。また、国道122号や群馬県道268号も近く、アクセスが良好です。

文化財とロケ地

神戸駅は文化財としての価値も高く、登録有形文化財に認定されています。また、映画やCMのロケ地としても使用されており、多くの作品に登場しています。

このように神戸駅は交通の要所としてだけでなく、歴史や文化の面でも重要な役割を果たす存在です。

もう一度検索