神薙ぐ御剣

『神薙ぐ御剣』

『神薙ぐ御剣』（かみなぐみつるぎ）は、テーブルトークRPG（TRPG）である『アルシャードガイア』のリプレイ作品です。このリプレイは、ゲームマスター（GM）としても知られる菊池たけしが執筆を担当しており、イラストはぽぽるちゃとみかきみかこが手掛けています。

概要

本作は『マジキュー』2006年9月号から2007年4月号にかけて連載され、2007年9月にはファミ通文庫よりまとめて出版されました。菊池たけしは、デザイナーとしても『アルシャードガイア』に関与しており、『スルトの剣』以来となる『アルシャード』シリーズのリプレイ作品を手がけました。連載は全8回でしたが、実際のセッションは1回に留まっています。さらに、本作は同時期に発売された書き下ろしリプレイ『明日へのプロファイル』と一部の設定がリンクしています。

あらすじ

物語の舞台は、功刀リョウという男子中学生が登場するところから始まります。彼は医師の姉を持ち、姉の忘れ物を届けるために病院に訪れます。そこで病弱な少女、箕輪神奈と出会い、友達となる彼女には神威という名の姉がいて、二人の絆は非常に深いものでした。しかし、街で起こるクエスターに対する襲撃事件は、彼らの生活を脅かすものとなります。

ある日、リョウは不思議な少年と出会い、彼によってクエスターとしての力が覚醒します。そして、彼は奈落の魔剣にまつわる壮大な物語へと巻き込まれていきます。襲撃を繰り返す謎の女性が持つ魔剣は、神威と深く関係していることが次第に明らかになり、物語は驚愕の真実へと導かれます。

神奈は不治の病に苦しむ少女であり、彼女を救う方法を求めさまざまな困難に直面する中で、リョウたちの心には疑問が湧き上がります。襲撃者がシャードを狙う背景には、奇跡の力を得たいという強い欲望が潜んでいることが次第に明らかになり、彼らは奈落の魔剣の影響を受けた人々との対峙を余儀なくされます。

登場人物・用語

プレイヤーキャラクター（PC）

• - 功刀 リョウ（くぬぎ・りょう）: 15歳の男子学生で、リプレイ序盤ではクエスターとしての自覚がありませんが、事件を通じてその力を認識します。
• - 神戸屋 るん（こうべや・るん）: 自称魔法少女のアルケミストで、フォルムやスタイルに独特のこだわりを持つ存在です。彼女は神秘的な魅力を持ち、クエスターとして奮闘します。
• - アド＝水守（あど・みずもり）: 謎の少年で、リョウを導く重要な役割を持つキャラクター。彼の過去が物語に深い影響を与えます。
• - 宮沢 竜一郎（みやざわ・りゅういちろう）: 元不良少年で、家族との確執を抱えつつも、戦士としてのスキルを持つキャラクター。

ノンプレイヤーキャラクター（NPC）

• - 箕輪 神奈（みのわ・かんな）: 薄幸の少女で、リョウと親しい友人となる。病気によって運命に翻弄されています。
• - 箕輪 神威（みのわ・かむい）: 神奈の姉で、彼女を守るために必死に奮闘します。
• - 功刀 冴子（くぬぎ・さえこ）: リョウの姉であり、医師として神奈の担当をしている。

重要な用語

• - 3本の魔剣: アドの故郷を滅ぼした魔剣で、それぞれが人間に力を与えるが、同時に奈落に囚われる危険があります。
• - 葬儀人（アンダーテイカー）: 奈落退治を行う者たちで、フューネラル・コンダクター社からの支援を受けながら活動します。

本作は、壮大なストーリー展開と個性的なキャラクターたちが描写され、多くの感動的な展開が詰まっています。『神薙ぐ御剣』は、プレイヤーたちの選択が物語に多大な影響を与え、彼らの運命を大きく変化させることから、リプレイ作品としても非常に楽しめる内容に仕上がっています。

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