福岡市営渡船

福岡市営渡船の航路と運営について

福岡市営渡船は福岡県福岡市の博多湾内外を結ぶ重要な定期旅客船航路です。この運航は福岡市港湾空港局総務部客船事務所によって管理されており、市民にとってなくてはならない交通手段となっています。渡船は、博多とその周辺の島々を結ぶ「渡し舟」として、日常の移動や観光に利用されています。

主な航路

福岡市営渡船では以下の航路が現在運航されています。これらの航路は、福岡市が周辺市町村を編入する際に、その町村が運営していた渡船の歴史を踏まえて引き継がれたものです。主に、博多ふ頭を発着する航路や姪浜旅客待合所（通称：能古渡船場）から発着するものがあります。

博多・志賀島航路

この航路は博多ふ頭から西戸崎を経由し、志賀島へと向かいます。現在では平日の朝にのみ博多から直行便が運航されており、利用者は便利に目的地へ移動することができます。使用されている船舶には「きんいん1」や「きんいん」があります。1933年に公営渡船としての運航が始まり、1971年に福岡市が志賀町を編入したことにより市営渡船に引き継がれました。この航路では、1日15往復の運航が行われており、全行程の所要時間は大体30分であります。

玄界島・博多航路

福岡本土と玄界島を結ぶこの航路は、旧北崎村営渡船を受け継いでいます。現在は、博多ふ頭から玄界島へと運航され、1日7往復の便があります。ここでは「みどり丸」が使用され、運航は2015年から開始されました。その所要時間は約35分です。

能古・姪浜航路

福岡本土の姪浜と能古島を結ぶこの航路では、大型のフェリーを使用して自動車や二輪車の輸送も行っています。通常は1日23往復の便が運航され、また、観光シーズンには臨時便もあるため、観光客にも利用されています。所要時間は約10分で、迅速な移動が可能です。

小呂島・姪浜航路

小呂島と姪浜を結ぶ航路では、主に「ニューおろしま」が活躍しており、週に数回運航されています。この航路も島を訪れるための重要な交通手段となっており、特に島民の利用が優先されます。所要時間は約65分で、特に波の影響を受けやすい航路です。

運賃と乗船券

各航路には、定期乗船券が用意されています。運賃は公式の時刻表やウェブサイトで確認できるほか、電子マネーを使用して自動券売機での乗船券購入も可能です。ただし、特定のカードは使用できない場合があります。特に人気の航路では、SUNQパスの利用もできるため、観光客にも利便性が高いです。

廃止された航路

かつては博多から海の中道への航路も存在しましたが、利用者の減少に伴い2006年に廃止されました。このような歴史的背景からも、福岡市営渡船は地域の交通インフラとして重要な役割を果たしてきたと言えます。

福岡市営渡船は市民や観光客にとって欠かせない交通手段であり、福岡の美しい海を眺めながらの移動はその魅力のひとつでもあります。おしゃれな港町の風景を楽しむためにも、ぜひ一度利用してみてください。

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