福永信
福永信は、1972年6月22日生まれの日本の小説家であり、同人活動家としても活動しています。東京都出身で、現在は京都市に在住しています。京都造形芸術大学芸術学科を中退しています。
1998年、「読み終えて」で第1回ストリートノベル大賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタートさせました。その後、『リトルモア』に小説を掲載し、2001年には初の作品集『アクロバット前夜』を刊行しました。2006年には、柴崎友香、名久井直子、長嶋有、法貴信也らと共に同人誌『Melbourne1』を刊行し、同人作家としての活動も展開しました。また、「アーティスト・イン・笠島」に招聘されるなど、幅広い活動を行っています。2007年には、同メンバーで同人誌第二弾『Иркутск2』を刊行しました。2012年には、『一一一一一』で第25回三島由紀夫賞候補となり、2013年には『三姉妹とその友達』で第35回野間文芸新人賞候補となりました。2015年には、第5回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞を受賞しています。
福永信の作品は、その実験的な構成と、現代美術への深い理解が特徴です。デビュー作品集『アクロバット前夜』は、横書きで、1頁目の1行目が2頁目の1行目に繋がり、最終頁の1行目が1頁目の2行目に繋がるという、非常にユニークなページ構成が用いられています。この作品は2009年に、内容はそのままに通常の縦書きに再構成された『アクロバット前夜90°』として再刊されました。
また、単行本化にあたっては、雑誌掲載作を大幅に改稿することがあります。現代美術への造詣が深く、『あっぷあっぷ』では村瀬恭子の絵画作品と小説の文章が併録される構成を取っています。『一一一一一』や『三姉妹とその友達』は、台詞を中心とした演劇的な作品です。柴崎友香は、福永の小説を「現代美術的というかインスタレーションのように小説をやっている」と評しています。
『アクロバット前夜』（2001年、リトルモア）
読み終えて（『リトルモア』VOL3 1998年冬号）
アクロバット前夜（『リトルモア』VOL6 1998年秋号）
BOYS＆GIRLS（『リトルモア』VOL13 2000年夏号）
五郎の五年間（書き下ろし）
屋根裏部屋で無理矢理（『リトルモア』VOL7 1999年冬号）
三か所の二人（『リトルモア』VOL9 1999年夏号）
『あっぷあっぷ』（村瀬恭子画、2004年、講談社）
『コップとコッペパンとペン』（2007年、河出書房新社）
コップとコッペパンとペン（『文學界』2004年2月号）
座長と道化の登場（『文學界』2004年12月号）
人情の帯（『文藝』2005年冬号）
2（書き下ろし）
『アクロバット前夜90°』（2009年、リトルモア）
『アクロバット前夜』（2001年）を縦書きに再構成したもの
『星座から見た地球』（2010年、新潮社）
『メルボルン1』2006年11月
『イルクーツク2』2007年12月
『WB WASEDA bungaku FreePaper』第10号～第16号（2007年～1009年）
『新潮』2007年12月号
『新潮』2010年2月号（以上に掲載されたものを再構成）
『一一一一一』（2011年、河出書房新社）
一二（『文藝』2010年春号）
一二三（『文藝』2009年秋号）
一（『文藝』2010年春号）
二一（『すばる』2009年1月号）
『三姉妹とその友達』（2013年、講談社）
三姉妹（『群像』2012年7月号～10月号）
『星座と文学』（2014年、メディア総合研究所）
『実在の娘達』（2018年、私家版）
「帽子」（『IMA』vol.10、2014年）
「楽しかった思い出」（『花椿』2013年）
無題（金氏徹平『tower(THEATER)』2017年）
『「父と子」＆「店」』（2020年5月、本屋B&B）
父と子（『すばる』2016年7月号）
店（『新潮』2015年12月号）
『めくってたんけん！いろんな絵の巻』（2012年3月、岩崎書店）
『めくってたんけん！ふしぎな彫刻と写真の巻』（2012年3月、岩崎書店）
『めくってたんけん！いつでもあえる作品たちの巻』（2012年3月、岩崎書店）
『小説の家』（2016年7月、新潮社）
『美術手帖』に掲載された作品のアンソロジー。福永信が知り合いの作家に執筆を依頼した。（収録：柴崎友香、岡田利規、山崎ナオコーラ、最果タヒ、長嶋有、青木淳悟、耕治人、阿部和重、いしいしんじ、古川日出男、円城塔、栗原裕一郎）
『絵本原画ニャ―！～猫が歩く絵本の世界～』（2019年7月、青幻舎、編集：筒井大介、執筆・構成：福永信）
『遠距離現在 Universal/Lemote』（2024年8月、広島市現代美術館、構成：福永信） - 広島市現代美術館にて期間限定で配布された鑑賞ガイドブック。
根木山（『文學界』2002年3月号）
五郎の読み聞かせの会（『群像』2004年9月号）
私の洛外図（『群像』2005年5月号）
寸劇・明日へのシナリオ（『新潮』2006年2月号）
西凶区からの手紙（『凶区』創刊号）
ヨンストン（『すばる』2015年1月号）
未来を生きる君へのダイイングメッセージ（『すばる』2015年7月号）
墓碑銘（『文學界』2016年8月号）
福永信：作家別作品リスト - 青空文庫
people vol.67 長嶋有・柴崎友香 対談 司会・構成：福永信
河出書房新社『コップとコッペパンとペン』特別インタビュー
people vol.78 長嶋有・柴崎友香・福永信 鼎談
『群像』2008年11月号（講談社）創作合評(第392回)：巽孝之・安藤礼二・福永信
『群像』2008年12月号（講談社）創作合評(第393回)：巽孝之・安藤礼二・福永信
『群像』2009年1月号（講談社）創作合評(第394回)：巽孝之・安藤礼二・福永信
福永信：INITIATORS’ BLOG - REALKYOTO
東京国立近代美術館／編『ドキュメント｜14の夕べ』（2013年、青幻舎）
奥泉光、群像編集部／編『戦後文学を読む』（2016年、講談社）
阿部和重×古川日出男×山崎ナオコーラ×青木淳悟×福永信・座談会 小説の家で語る、小説のこと 『小説の家』刊行記念 - Book Bang
『ムード・ホール カワイオカムラ』（2016年、京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA）
福永信さんの記事 - 好書好日
福永信は、その独特な作風と実験的な試みによって、現代文学において注目すべき作家の一人です。
経歴
1998年、「読み終えて」で第1回ストリートノベル大賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタートさせました。その後、『リトルモア』に小説を掲載し、2001年には初の作品集『アクロバット前夜』を刊行しました。2006年には、柴崎友香、名久井直子、長嶋有、法貴信也らと共に同人誌『Melbourne1』を刊行し、同人作家としての活動も展開しました。また、「アーティスト・イン・笠島」に招聘されるなど、幅広い活動を行っています。2007年には、同メンバーで同人誌第二弾『Иркутск2』を刊行しました。2012年には、『一一一一一』で第25回三島由紀夫賞候補となり、2013年には『三姉妹とその友達』で第35回野間文芸新人賞候補となりました。2015年には、第5回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞を受賞しています。
作風
福永信の作品は、その実験的な構成と、現代美術への深い理解が特徴です。デビュー作品集『アクロバット前夜』は、横書きで、1頁目の1行目が2頁目の1行目に繋がり、最終頁の1行目が1頁目の2行目に繋がるという、非常にユニークなページ構成が用いられています。この作品は2009年に、内容はそのままに通常の縦書きに再構成された『アクロバット前夜90°』として再刊されました。
また、単行本化にあたっては、雑誌掲載作を大幅に改稿することがあります。現代美術への造詣が深く、『あっぷあっぷ』では村瀬恭子の絵画作品と小説の文章が併録される構成を取っています。『一一一一一』や『三姉妹とその友達』は、台詞を中心とした演劇的な作品です。柴崎友香は、福永の小説を「現代美術的というかインスタレーションのように小説をやっている」と評しています。
作品リスト
単行本
『アクロバット前夜』（2001年、リトルモア）
読み終えて（『リトルモア』VOL3 1998年冬号）
アクロバット前夜（『リトルモア』VOL6 1998年秋号）
BOYS＆GIRLS（『リトルモア』VOL13 2000年夏号）
五郎の五年間（書き下ろし）
屋根裏部屋で無理矢理（『リトルモア』VOL7 1999年冬号）
三か所の二人（『リトルモア』VOL9 1999年夏号）
『あっぷあっぷ』（村瀬恭子画、2004年、講談社）
『コップとコッペパンとペン』（2007年、河出書房新社）
コップとコッペパンとペン（『文學界』2004年2月号）
座長と道化の登場（『文學界』2004年12月号）
人情の帯（『文藝』2005年冬号）
2（書き下ろし）
『アクロバット前夜90°』（2009年、リトルモア）
『アクロバット前夜』（2001年）を縦書きに再構成したもの
『星座から見た地球』（2010年、新潮社）
『メルボルン1』2006年11月
『イルクーツク2』2007年12月
『WB WASEDA bungaku FreePaper』第10号～第16号（2007年～1009年）
『新潮』2007年12月号
『新潮』2010年2月号（以上に掲載されたものを再構成）
『一一一一一』（2011年、河出書房新社）
一二（『文藝』2010年春号）
一二三（『文藝』2009年秋号）
一（『文藝』2010年春号）
二一（『すばる』2009年1月号）
『三姉妹とその友達』（2013年、講談社）
三姉妹（『群像』2012年7月号～10月号）
『星座と文学』（2014年、メディア総合研究所）
『実在の娘達』（2018年、私家版）
その他
「帽子」（『IMA』vol.10、2014年）
「楽しかった思い出」（『花椿』2013年）
無題（金氏徹平『tower(THEATER)』2017年）
電子書籍
『「父と子」＆「店」』（2020年5月、本屋B&B）
父と子（『すばる』2016年7月号）
店（『新潮』2015年12月号）
編著
『めくってたんけん！いろんな絵の巻』（2012年3月、岩崎書店）
『めくってたんけん！ふしぎな彫刻と写真の巻』（2012年3月、岩崎書店）
『めくってたんけん！いつでもあえる作品たちの巻』（2012年3月、岩崎書店）
『小説の家』（2016年7月、新潮社）
『美術手帖』に掲載された作品のアンソロジー。福永信が知り合いの作家に執筆を依頼した。（収録：柴崎友香、岡田利規、山崎ナオコーラ、最果タヒ、長嶋有、青木淳悟、耕治人、阿部和重、いしいしんじ、古川日出男、円城塔、栗原裕一郎）
『絵本原画ニャ―！～猫が歩く絵本の世界～』（2019年7月、青幻舎、編集：筒井大介、執筆・構成：福永信）
『遠距離現在 Universal/Lemote』（2024年8月、広島市現代美術館、構成：福永信） - 広島市現代美術館にて期間限定で配布された鑑賞ガイドブック。
単行本未収録作品
根木山（『文學界』2002年3月号）
五郎の読み聞かせの会（『群像』2004年9月号）
私の洛外図（『群像』2005年5月号）
寸劇・明日へのシナリオ（『新潮』2006年2月号）
西凶区からの手紙（『凶区』創刊号）
ヨンストン（『すばる』2015年1月号）
未来を生きる君へのダイイングメッセージ（『すばる』2015年7月号）
墓碑銘（『文學界』2016年8月号）
外部リンク
福永信：作家別作品リスト - 青空文庫
2000年代
people vol.67 長嶋有・柴崎友香 対談 司会・構成：福永信
河出書房新社『コップとコッペパンとペン』特別インタビュー
people vol.78 長嶋有・柴崎友香・福永信 鼎談
『群像』2008年11月号（講談社）創作合評(第392回)：巽孝之・安藤礼二・福永信
『群像』2008年12月号（講談社）創作合評(第393回)：巽孝之・安藤礼二・福永信
『群像』2009年1月号（講談社）創作合評(第394回)：巽孝之・安藤礼二・福永信
2010年代
福永信：INITIATORS’ BLOG - REALKYOTO
東京国立近代美術館／編『ドキュメント｜14の夕べ』（2013年、青幻舎）
奥泉光、群像編集部／編『戦後文学を読む』（2016年、講談社）
阿部和重×古川日出男×山崎ナオコーラ×青木淳悟×福永信・座談会 小説の家で語る、小説のこと 『小説の家』刊行記念 - Book Bang
『ムード・ホール カワイオカムラ』（2016年、京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA）
福永信さんの記事 - 好書好日
福永信は、その独特な作風と実験的な試みによって、現代文学において注目すべき作家の一人です。
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