禰寝重永

禰寝重永（ねじめ しげなが）

概要

禰寝重永は、江戸時代前期に活躍した薩摩藩士であり、薩摩藩主・島津忠恒の八男として生まれました。幼名は康千代、通称は七郎、右近。禰寝氏は、薩摩藩の有力な家柄であり、重永は藩命によりその家督を継承しました。彼は藩の要職を歴任し、江戸幕府との関係においても重要な役割を果たしました。

生い立ちと禰寝家相続

元和8年（1622年）、島津忠恒の側室である鎌田氏の娘を母として誕生しました。母は鎌田将連の養子・鎌田政重の娘にあたります。寛永11年（1634年）、兄である島津家久の命により、九弟の福寿丸に代わって禰寝家の家督を相続することになります。これは、当時の禰寝家当主であった禰寝重政が亡くなったことを受けた措置です。

藩士としての活躍

禰寝家を継承後、重永は藩士として重要な役割を担いました。寛永19年（1642年）には、八番組頭役という役職に就き、藩の政務に携わりました。慶安2年（1649年）には、2代藩主・島津光久の使者として江戸城に登城し、3代将軍・徳川家光に拝謁するという重要な役目を果たしました。この拝謁は、薩摩藩と幕府の関係を円滑に進める上で重要な意味を持っていたと考えられます。

隠居と晩年

寛文7年（1667年）、重永は隠居し、家督を嫡男である清賢（清雄）に譲りました。その後、三兄である島津忠朗の領地であった加治木に移り住み、静かな生活を送りました。貞享5年（1688年）8月23日、67歳でその生涯を閉じました。

関連事項

重永の事績を語る上で、以下の事項も重要です。

鬼丸神社: 禰寝氏と関連の深い神社であり、重永の時代にもその信仰が受け継がれていたと考えられます。

参考文献

東京大学史料編纂所「新編 禰寝氏正統系図」

禰寝重永は、藩主一族としての生まれを持ちながら、藩士としてその能力を発揮し、江戸時代前期の薩摩藩を支えた人物の一人です。

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