私鉄協同無線センター

私鉄協同無線センター株式会社

私鉄協同無線センター株式会社は、東京都内のタクシー事業者によって構成される会社です。東京23区、武蔵野市、三鷹市を営業区域とし、小田急交通と京急交通の2社が加盟しています。これらの地域で2社のタクシーの無線配車業務を行っています。

概要

営業区域は「東京武三地区」と呼ばれるエリアです。特徴的なのは、屋根上の社名灯（行灯）が家紋の「三ッ星型」であること。左右に「私鉄」の文字、真中に加盟事業者の社名、台座部分に無線番号が入っています。これにより、一目で私鉄協同無線センターのタクシーであることが識別できます。

運賃の支払いには、交通系ICカード（PASMO、Suicaなど）が利用可能です。PASMOのサービス開始以降、順次導入されました。各社の母体となる鉄道会社がPASMO電子マネーのアクワイアラであるため、PASMOが大きく表示されています。交通系ICカード全国相互利用サービス開始後は、Kitaca、TOICA、manaca、ICOCA、SUGOCA、nimoca、はやかけんも利用できますが、ポストペイ方式のPiTaPaは利用できません。

京王自動車の離脱と事業再編

かつては、小田急交通・京王自動車・京急交通の3社が「東京私鉄自動車協同組合」として運営していました。しかし、2020年2月23日に京王自動車が離脱し、翌2月24日より小田急交通と京急交通の2社体制となりました。

この背景には、京王自動車が帝都自動車交通とタクシー業務提携を結んだことがあります。2020年2月からは、武三地区での無線配車を帝都自動車交通の無線を通じて行うことになりました。一方、小田急交通は本社内に私鉄協同無線センター株式会社を設立し、東京私鉄自動車協同組合の業務を継承しました。

京王自動車の離脱に伴い、私鉄協の無線配車センターは渋谷区東から移転しました。なお、移転後に電話番号の市内局番などが変更されています。

営業所

私鉄協同無線センターには、以下の営業所が加盟しています。

小田急交通
世田谷営業所：東京都世田谷区千歳台1丁目12-32
蒲田営業所：東京都大田区多摩川1丁目34-17
京急交通
品川営業所：東京都品川区東大井1丁目21−13

過去の加盟会社

京王自動車
京王自動車は、城西・城南地区の営業所（吉祥寺営業所、杉並営業所、目黒営業所）のみが私鉄協無線センターで配車していました。多摩地区や神奈川県内の営業所は自社無線センターによる配車のため、離脱後も変更はありません。

その他

かつては、以下のタクシー会社も私鉄協に加盟していました。

関東タクシー・関東観光：後に京王グループへ移管され、京王自動車となりました。
東急サービス：一時期私鉄協に加盟していましたが、タクシー事業を廃止し、日本交通へ事業譲渡しました。
東武金龍自動車→金龍自動車交通：東武グループから朝日自動車グループへ移籍後、中央無線協同組合へ加盟。後に大和自動車交通と提携しましたが、日本交通へ株式譲渡されました。
相鉄自動車：日本交通へ株式譲渡され、相鉄グループから離脱しました。
臨港交通（川崎市幸区)：京急グループから飛鳥交通へ株式譲渡されました。
富士急横浜自動車：日の丸自動車興業を経て、神奈川都市交通グループへ営業権譲渡されました。

関連項目

小田急交通 - 加盟事業者
京急交通 - 加盟事業者
京王自動車 - 過去の加盟事業者
* タクシーの営業区域 / 日本のタクシー

外部リンク

私鉄協同無線センター株式会社

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