秋山徹郎

秋山徹郎（1963年生まれ）は、美少女フィギュアの分野における先駆者であり、オタク文化の発展に大きく貢献した人物です。

初期の活動と美少女フィギュアの創始

1980年代初頭から、秋山氏はアニメや漫画のキャラクターフィギュア製作に情熱を注ぎました。その作品は、ファンロード、コミックボンボン、バンダイ模型情報、ホビージャパンといった雑誌で発表され、注目を集めます。特に、バンダイ模型情報で発表された『ミンキーモモ』のフィギュアは大きな反響を呼び、後にバンダイからプラモデルが発売されるきっかけとなりました。また、1/24スケールのダンバインに付属したチャム・ファウのフィギュアは、秋山氏自身が原型を手がけています。

フィギュアサークルOFFの結成と活動

1983年、秋山氏はフィギュアサークル「OFF（Original Figure Factory）」を結成しました。メンバーには、伊藤宏之、あさのまさひこ、千草巽、イワサ博士、越智信善らが名を連ね、初期フィギュアモデラーのコミュニティ形成に貢献しました。

1984年には、初期フィギュアモデラーにとってのバイブルとも言える同人誌「OFFワークブック」を発行。フィギュア製作のノウハウや情報を共有し、業界の発展に寄与しました。コミックマーケット、SF大会、ワンダーフェスティバルなどのイベントにも積極的に参加し、フィギュアガレージキットやOFFワークブックの展示販売を通じて、ファンとの交流を深めました。

ゲーム業界への転身と「たまごっち」の開発

1990年代に入ると、秋山氏はフィギュア業界から離れ、ボードゲームやコンシューマーゲームの開発に携わります。そして1996年、バンダイから発売された携帯育成ゲーム「たまごっち」を、株式会社ウィズと共同で開発しました。横井昭裕氏が企画・基本コンセプトを担当し、秋山氏はプランナーとして、キャラクターコンセプト＆デザインは渡辺けんじ氏、ソフトウェア開発は隠岐孝浩氏が担当。このコアメンバーによって開発された「たまごっち」は、世界的な大ヒットを記録し、社会現象を巻き起こしました。

現在の活動：プリプラの開発

2018年からは、株式会社エムアイシーにてプリプラ（フルカラー印刷した手のひらサイズのプラキット）の開発を手がけています。新たな技術とアイデアを取り入れ、常に新しいものづくりに挑戦し続けています。

秋山徹郎氏は、美少女フィギュアの創始者としてだけでなく、「たまごっち」の開発者としても知られ、日本のポップカルチャーに多大な影響を与えた人物と言えるでしょう。

もう一度検索