秋津洲 (防護巡洋艦)

秋津洲 (あきつしま)

秋津洲は、明治時代の日本海軍において重要な役割を果たした防護巡洋艦です。本艦は、日本国内で初めて全ての設計と建造が行われた艦船であり、艦名は日本国の別称を表しています。

概要

元々、この艦は松島型防護巡洋艦の4番艦として計画されていましたが、建造の途中で計画が中止されました。その後、日本海軍によって設計が一新され、まったく新しい艦として建造されました。アメリカ海軍の防護巡洋艦「ボルチモア」を模倣し、日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦という三つの大きな戦争に参加しました。

艦型と機関

秋津洲の機関に関して、ボイラーは最初に補助缶小を撤去され、その後、宮原缶を8基に交換する改修が行われました。このような改修により、艦は多様な運用に対応できる能力を持つようになりました。

兵装

本艦の武装は、日本がイギリスの兵器企業に依存していたことが影響しており、「アームストロング 1892年型 15.2cm(40口径)速射砲」が採用されました。この優れた砲は、約45.3kgの砲弾を最大で9,140mまで撃ち出すことができました。砲は、防盾のある単装砲架で配置され、片舷に2基ずつ計4基が配置されています。これに加え、対水雷艇迎撃用の「アームストロング 1894年型 12cm(40口径)単装速射砲」やフランスの「オチキス 4.7cm(40口径)機砲」を装備しており、近接戦闘や対艦攻撃に対応可能な構成となっています。

艦歴

秋津洲は1890年に横須賀造船部で起工され、1892年に進水、1894年に竣工しました。日清戦争では豊島沖海戦や黄海海戦などの激戦に参加しました。その後、1898年には三等巡洋艦に類別され、米西戦争時には邦人保護のためマニラや香港に派遣されるなど、国際的な活動も行いました。

日露戦争では、旅順や黄海、日本海での戦闘に参戦し、その後も第一次世界大戦において青島攻略戦などに積極的に関わりました。1912年には二等海防艦に類別され、以降は警備活動に従事しましたが、1921年には艦籍を除かれ、特務艇に編入されてその後解体されました。

艦長

艦長には多くの士官が就任し、秋津洲の歴史の重要な部分を担ってきました。就任時の階級は本艦の指揮の著しい部分を示し、例えば上村彦之丞少佐や高木英次郎大佐など、各時期において指導力を発揮していました。

まとめ

秋津洲は、日本海軍において初めて国内で完全に設計・建造された巡洋艦としての歴史的な意義を持ち、多くの戦争に参加し、そして艦型や兵装の面での日本の軍艦技術の進化を象徴する艦船でした。彼の艦艇としての人生は、時代の変遷と日本の海軍力の成長を如実に表しています。

もう一度検索