秋田屋まさえ

秋田屋まさえについて

秋田屋まさえ（本名：伊藤雅恵）は、1978年5月9日に生まれ、日本の元女子プロボクサーです。出身地は北海道芦別市で、リングネームの「秋田屋」は、彼女の実家が経営している旅館の名称から取られています。彼女は第3代OPBF東洋太平洋女子アトム級王者として名を馳せ、女子ボクシング界での活躍が印象的です。

来歴

秋田屋は専門学校を卒業後、大阪で保育士として勤務していた際にボクシングに出会います。この新たな挑戦に魅了され、アマチュアボクシングで目立つ成績を残すことになります。2004年には第2回全日本女子大会ライトフライ級で優勝を果たしました。

彼女がプロボクサーを目指すきっかけとなったのは、2007年に日本ボクシングコミッション（JBC）が女子選手の認定を始めたことです。豊中市にあるワイルドビートボクシングジムに所属し、エキシビションに参加することでプロへの道を切り開きました。そして、2008年の2月にはJBC女子第1回プロテストに合格し、北海道初の女子プロボクサーとして名を馳せることとなります。

プロデビューは2008年5月25日、和歌山市で行われた真道ゴー戦でした。この試合で彼女は判定勝利を収め、華々しいスタートを切りました。しかし、その後のキャリアでは厳しい戦いが待っていました。2009年12月6日にはATCホールで、将来の東洋太平洋王者アマラー・ゴーキャットジム相手にプロ初敗戦を喫します。

その後も2010年には元WIBA世界ミニマム級王者である池山直との試合では連敗を喫し、さらに2012年にも幾度かの大きな試合に挑戦するも、王座獲得には至りませんでした。最終的に2013年に現役を引退する意向を示しますが、2014年には現役復帰を発表し、再びリングに上がることとなります。

復帰戦となる2014年6月20日、ローズ文化ホールでのヨクファー・クルンテープトンブリ戦で勝利を収めた彼女は、「世界のベルトを目指す気持ちが晴れなかった」と復帰の理由を語りました。この後もタイトル戦に挑みますが、結果的にすべて判定負けとなり、困難な道のりが続きました。

2016年3月1日には後楽園ホールでの神田桃子との試合で、待望のOPBF東洋太平洋女子アトム級王座を獲得し、プロ生活の初タイトルを手にしました。その後も数回の防衛戦を行い、地元の支援を受けながら挑戦を続けましたが、視力低下が進行し、2021年に引退を決意しました。

エピソード

試合の際には彼女はグローブ以外すべてを緑色で統一し、応援団も同様に緑の法被やTシャツを身に着けていました。地域住民からの支援も大きく、地元の芦別市長も頻繁に試合を応援に駆けつけるなど、彼女の戦いは地域全体を巻き込むものでした。

戦績

秋田屋まさえのプロボクシングの戦績は、21戦13勝（うち4KO）、6敗、2分けという結果です。彼女はアマチュア時代第2回全日本女子大会ライトフライ級の優勝も果たしており、女子ボクシング界の一時代を築いた選手として、その名は今も多くのファンに記憶されています。

獲得タイトル

• - アマチュア: 第2回全日本女子大会ライトフライ級優勝
• - プロ: 第3代OPBF東洋太平洋女子アトム級王座

このように秋田屋まさえのキャリアは、数多くの挑戦を乗り越え、ボクシング界での存在感を確立したものとなっています。

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