稚内空港

稚内空港について

稚内空港（わっかないくうこう、英: Wakkanai Airport）は、北海道稚内市声問村に位置する国管理の空港です。2023年の時点で、この空港は航空定期便が就航する空港の中で日本最北端の位置を占めています。

空港の位置とアクセス

稚内空港は、荒涼とした草原地帯にあり、稚内市の中心部からは約12km東に位置しています。空港へのアクセスは、宗谷国道沿いに整備されており、車での移動が便利です。周辺には野寒布岬や宗谷岬などの自然も広がり、観光地としても利用されています。

航空路線と運航

この空港は日本最北のジェット化空港であり、札幌/千歳線が1日2往復、東京/羽田線が1日1往復の定期便が運航されています。稚内は宗谷総合振興局内の重要な拠点空港として、地域の交通網を支える役割を果たしています。

滑走路は08/26方向に2,200mあり、計器着陸装置（ILS）が用意されています。これにより、視界が悪い条件下でも安全に着陸が可能です。ただし、冬季には悪天候の影響から通常の80%の就航率が60〜70%まで減少することがあります。これに対処するため、2007年には滑走路を200m延長する工事が行われ、2009年に完成しました。

利用者数と過去の沿革

稚内空港は、2014年度には国内で182,166人の利用者を記録しました。開港は1960年で、その後1987年には滑走路が1,800mに延伸され、ジェット化が実現しました。また、1988年にはさらに延長され、2,000mになりました。多くの改修工事を経て、現在の2,200mの滑走路に至っています。

特に、1997年からは東京（羽田）線が通年で運航されており、地域住民向けの運賃助成制度も長年にわたり利用されていましたが、2005年に終了しました。

施設とサービス

稚内空港のターミナルビルは、滑走路の南側に位置しており、1998年に完成しました。ターミナル内は国内線専用で、国際線用の設備はありません。地上4階、地下1階建てで、1階には航空会社カウンターや到着ロビーが、2階には出発ロビーや搭乗待合室があります。特に3階には送迎デッキがあり、4階には展望台が設けられています。利用時間は9:00から17:30です。

北海道エアポートが運営を担っており、地域ゲートウェイとしての機能向上を目指して、旅客ターミナルビルの拡張や道の駅機能の設置が計画されています。

交通アクセス

公共交通機関としては、空港連絡バスが運行されており、稚内市内やフェリーターミナルとのアクセスが可能です。また、タクシーも利用できますが、稚内市街地までの距離が約12km、宗谷岬まで約23kmと少し距離があります。

空港周辺には稚内空港公園やオオハクチョウの飛来地として知られる大沼があり、観光名所としても訪れる人々に親しまれています。

稚内空港は、利便性と自然環境に恵まれた地域の重要な交通拠点であり、今後もその機能向上が期待されています。

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