種子島久時 (18代)

種子島久時（たねがしま ひさとき）

種子島久時（1639年9月11日 - 1722年3月31日）は、江戸時代前期に活躍した薩摩藩（鹿児島藩）の重臣であり、種子島氏の第18代当主です。

生涯

寛永16年（1639年）8月14日、種子島忠時の子として誕生しました。幼名は鶴袈裟丸、初名は榮時と称しました。通称としては、三郎次郎、左近、蔵人などがありました。

慶安3年（1650年）には、薩摩藩主である島津光久の加冠を受け元服しました。承応元年（1652年）には江戸に赴き、幕府の証人としての役割を果たしました。翌承応2年（1653年）には、江戸城で将軍徳川家綱に謁見を果たしています。同年、鹿児島に戻りました。

承応3年（1654年）3月26日に父忠時が亡くなると、同年11月に家督を相続し、名を久時と改めました。明暦元年（1655年）には、世子島津綱久の初入部を迎えました。万治3年（1660年）には、藩主光久の帰国許可の謝使として再び江戸へ出府し、江戸城で将軍家綱に謁見しました。同年、北郷久精の娘と結婚しました。

寛文2年（1662年）にも江戸に出府し、江戸城で将軍家綱に拝謁しました。寛文4年（1664年）には、名を左近と改め、同年、嫡男鶴袈裟丸（後の久基）が誕生しました。寛文6年（1666年）にも江戸に出府し、江戸城で将軍家綱に謁見しました。寛文7年（1667年）には、徳川家康公の五十年忌を福昌寺で執り行った際に、御法事奉行を務めました。

寛文11年（1671年）には大目付に任じられ、延宝3年（1675年）には旅家老（藩主の参勤交代に随従する家老）となりました。延宝5年（1677年）には名を蔵人と改め、延宝7年（1679年）には国老となりました。貞享3年（1686年）には、藩主島津綱貴の家督相続の御礼言上の際に、江戸城で将軍徳川綱吉に謁見しました。元禄元年（1688年）には、前藩主光久の願いにより、幕府から乗輿を許されました。元禄8年（1695年）には官俸として1200苞を賜りました。

宝永7年（1710年）には隠居し、家督を嫡男の義時（久基）に譲りました。享保7年（1722年）2月15日、鹿児島で84歳で亡くなりました。法号は世雄院殿日尊大居士です。墓所は、種子島氏の二代目の墓所である御拝塔墓地にあります。

系譜

父：種子島忠時
母：島津忠恒の娘
正室：北郷久精の娘
男子：種子島久基

種子島久時は、薩摩藩の重臣として、また種子島氏の当主として、その生涯を藩政に尽くしました。彼の功績は、今日においても高く評価されています。

参考文献

* 東京大学史料編纂所「種子嶋家譜」

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