稲垣雅之 (俳優)

稲垣 雅之

概要

1955年4月16日生まれ、日本の俳優、声優、および演技トレーナー。長きにわたり芸能界で活動し、そのキャリアは俳優業に留まらず、声優としても数多くのアニメ作品に出演。近年では、後進の指導にも力を入れるなど、多角的な才能を発揮している。

俳優としての活動

俳優として、テレビドラマ、映画、舞台といった様々なメディアでその存在感を示してきた。

テレビドラマでは、1980年代の「春の波涛」からキャリアを重ね、「HOTELスペシャル'96新春」、「大合併 巨大銀行誕生を支えた男たち」といった作品に出演。2000年代以降も、「50億を相続する女」で井口晋平役を演じたほか、人気シリーズ「SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜|SPEC〜警視庁公安部公安第五課_未詳事件特別対策係事件簿〜 スペシャル」、「視覚探偵 日暮旅人」など、話題作にも登場している。

映画においては、1981年の「の・ようなもの」に始まり、「1リットルの涙」、「エイトレンジャー」、「劇場版 SPEC〜天〜」、「劇場版 SPEC〜結〜」と、幅広いジャンルの作品に参加。さらに、「天空の蜂」、「さよなら バンドアパート」といった近年の作品にも出演し、2025年公開予定の「TSUSHIMA」にも名を連ねるなど、現在も精力的に活動を展開している。また、配信ショートフィルム「フレームを外れたところ…」にも出演している。

舞台でも、「里見浩太郎 明治座再開場 十周年「初春あばれ獅子」」や「ハウ・トゥー・サクシード」といった作品に出演し、生身の演技でも観客を魅了している。

声優としての軌跡

俳優業と並行して、声優としても精力的に活動を行っており、アニメファンにも馴染み深い多くの作品に参加している。1970年代後半からアニメーションの世界に関わり始め、フジテレビ系列の「ゼンダマン」、「タイムパトロール隊オタスケマン」、「ヤットデタマン」といったタイムボカンシリーズに複数出演。また、「宇宙戦艦ヤマトIII」や「手塚治虫のドン・ドラキュラ」、「一ッ星家のウルトラ婆さん」といった作品でも声を担当した。

1980年代には、「宇宙船サジタリウス」、「赤い光弾ジリオン」、「マシンロボ ぶっちぎりバトルハッカーズ」、「ミスター味っ子」、「燃える!お兄さん」など、当時の人気テレビアニメに多数出演。劇場アニメでも、「キャプテン」、「テクノポリス 21C」、「ケンタウロスの伝説」、「AKIRA」、「紅の豚」といった、日本アニメ史における重要な作品に参加しており、その声を聞くことができる。OVA作品にも、「真魔伝説 バトルロイヤルハイスクール」、「ペリカンロード クラブ・カルーチャ」、「メタルスキンパニックMADOX-01」、「ロボットカーニバル」、「がんばれ！盲導犬サーブ」、「ズッコケ三人組 ズッコケ時空冒険」、「かいけつゾロリ」、「銀河英雄伝説」など、数多くの作品で声を吹き込んでいる。

その他の活動

朗読劇や声劇シリーズへの出演も行っており、「桜の園」、「天守物語」、「高嶋政伸リーディングセッション2」、「人形の贈り物」といった舞台やイベントで、声による表現の可能性を追求している。

また、清酒桃川、全国共通お米券、ホッカイドウ競馬などのCMにも出演経験がある。

演技トレーナーとして

近年は、自身の豊富な経験に基づき、演技トレーナーとしても活動。俳優や声優を目指す後進の指導にあたり、次世代の育成に貢献している。

まとめ

俳優として映像、舞台、そして声優としてアニメーションの世界で長きにわたり活躍し、近年は演技指導にも力を入れるなど、稲垣雅之氏のキャリアは極めて多岐にわたる。その幅広い活動は、日本のエンターテインメント業界において、俳優、声優、教育者として確固たる地位を築いていることを示している。

もう一度検索