稲村成浩

稲村 成浩（いなむら なりひろ）

稲村成浩は群馬県前橋市出身の競輪評論家であり、元競輪選手、また自転車競技選手として名を馳せてきました。1971年12月18日に生まれた彼は、実父である稲村雅士からスポーツの基礎を学び、自身も成功を収める競技者となりました。

競技人生の始まり

成浩は幼少期から自転車に触れる機会が多く、群馬県立前橋工業高等学校では自転車部に所属し、多くの大会で優勝を果たします。1990年8月には世界選手権自転車競技大会で、同期の斎藤登志信とペアを組んでトラックレースのタンデムスプリントに出場。強豪フランスを破って決勝に進出し、見事銀メダルを獲得しました。彼のこの活躍は日本の自転車競技界において重要な意味を持ち、多くの注目を集めました。

競輪選手としての道

高校卒業後、成浩は自転車競技の実績をもとに競輪学校第69期生として入学。彼は在校成績トップで卒業し、デビューは1992年の前橋競輪場で行われました。初日に勝利を収め、順調なスタートを切ると、A級からS級へと昇格します。その後、記念競輪を制するなどの実績を積みましたが、競輪界の他のトップ選手たちとの厳しい争いの中で、タイトルを手にすることは簡単ではありませんでした。

1999年には佐世保競輪場でのふるさとダービーを制し、勢いを増した成浩は2001年に日本選手権競輪で悲願のGI初優勝を果たします。彼は表彰式で父に向かって「親父・・・やったぞ！」と叫び、感動的なシーンが話題となりました。この年、さらには富山競輪場でも優勝し、彼の名はさらに広まりました。

晩年と引退

成浩は競技を続ける中で痛みに悩まされるようになり、2023年上期にはA級1班に落ちました。その後のレースでは持病による影響が顕著となり、結局2024年6月には引退を決断。8月2日には群馬支部を訪れ選手登録の返納を行い、正式に競技者としてのキャリアに終止符を打ちました。

引退時の通算戦績は2336戦472勝、優勝72回（うちGI1回）、そして通算取得賞金は11億2255万6677円に及びます。稲村成浩は2024年8月18日に前橋競輪場で行う引退報告会にて、自身の競技生活を振り返る予定です。

競輪評論家としての未来

引退後は競輪評論家として活動することを発表しており、競技に対する深い理解と経験をもとに、新たなステージでの活躍が期待されています。競輪界での彼の声は、今後も多くの方々に影響を与えることでしょう。

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