稲沢線

稲沢線について

稲沢線（いなざわせん）は、愛知県名古屋市中村区の名古屋駅と稲沢市の稲沢駅を繋ぐ、東海旅客[[鉄道]]（JR東海）の重要な路線です。この路線は東海道本線の複々線の一部であり、主に貨物専用の複線として運用されています。名古屋駅と稲沢駅を結ぶ目的で設計された稲沢線は、現在も活発に貨物列車が運行されており、特に名古屋貨物ターミナルと稲沢駅間の輸送が行われています。

概要

稲沢線は名古屋駅の名古屋臨海高速[[鉄道あおなみ線]]のホーム近くを起点としており、名古屋駅の構内ではあおなみ線の2本の線路が合流して単線となります。そこから在来線の13番線と新幹線の14番線の間にある最も14番線寄りの線路を通り、名古屋駅の北側で中央本線の延長線に接続して複線になります。

名古屋駅から枇杷島駅に至るまで、稲沢線は主に東海道本線の西側を走ります。庄内川橋梁の北側には、東海道本線下り線から稲沢線下り線に切り替えるための渡り線があり、この渡り線を通じて稲沢線経由の下り列車が運行されています。この渡り線は枇杷島駅の構内に位置しています。

また、枇杷島駅の稲沢線上には東海交通事業の城北線のホームがあり、逆に城北線は稲沢線の内側から分岐しています。枇杷島駅の北側に位置する五条川信号場では、稲沢線が東海道本線を跨ぎ、上り線と合流します。この地点以北では東海道本線の東側を進んでいきます。

清洲駅の近くでは、かつての貨物取り扱いの跡が残る側線が数本分岐しており、稲沢駅と清洲駅の間に位置する区間では着発線が設けられています。下り線は稲沢駅の北方で東海道本線を跨ぎ、その後東海道本線の下り線に合流します。一方、上り線は妙興寺踏切付近で東海道本線の上り線から分岐しています。これらの合流地点は「稲沢西」として乗務員用時刻表に記載されています。

沿革

稲沢線の歴史は1925年（大正14年）に始まります。この年1月16日に稲沢操車場が開設される際、稲沢線は単線として開業しました。続いて1936年（昭和11年）には複線化が行われ、1942年（昭和17年）には五条川信号場が新たに開設されました。

1995年（平成7年）10月10日には全線で中央集中制御システム（CTC）が導入され、1998年（平成10年）3月30日には東海道本線の貨物輸送力を強化するために全線が電化されました。そして2022年（令和4年）3月12日のダイヤ改正においては、定期旅客列車として「ホームライナー大垣」が稲沢線経由で運行されるようになりました。実際の運転開始日はその4日後の14日からでした。

稲沢線は、今でも貨物輸送や時折の旅客輸送に寄与している重要な鉄道路線として位置づけられています。

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