立夏

立夏（りっか）

立夏は、二十四節気の中で第7番目に位置する重要な日とされています。これは春から夏へと季節が移り変わる頃を示しており、恒気法においては冬至から約137日後の5月5日頃にあたります。このように、立夏は単なる日付だけでなく、春が終わり夏の気配が漂い始める期間を示しています。この日から次の節気である小満の前日までが立夏の期間とされており、特に気候や自然の変化を感じる大切な時期と言えるでしょう。

季節の変化と立夏

立夏は日本の気候でも春が極まり、次第に夏の暖かさを感じる時期です。『暦便覧』には「夏の立つがゆへ也」と記されており、立夏の持つ意味がよく表されています。この期間、昼間の長さが夜よりもかなり長くなり、いよいよ夏に向けての準備が整う時期です。立夏は春分と夏至のちょうど中間点にあたるため、この日から立秋の前日までが夏として区分されることになります。

立夏の日付と時間

立夏の日付は定気法に基づくもので、世界標準時（UT）での立夏の瞬間を基準に、日本や中国における具体的な日付が異なることがあります。例えば、2024年の立夏は5月5日ですが、過去や未来の立夏の日付を確認すると、1916年から2071年の間では5月5日か5月6日です。しかし、1915年までは5月7日も存在しており、2072年以降は5月4日になる可能性もあるため、立夏の日付には一定の不確かさも含まれています。

日本と中国における七十二候

立夏の期間には日本と中国でそれぞれ異なる七十二候が設けられています。これは四季の移り変わりや自然の変化を細かく表現したもので、以下のように分かれています。

初候

• - 蛙始鳴（かえる はじめて なく）: 日本では、蛙が鳴き始める時期です。
• - 螻蟈鳴（ろうこく なく）: 中国では、螻蟈が鳴き始めるとされています。

次候

• - 蚯蚓出（きゅういん いずる）: 日本や中国で、その名の通り蚯蚓が地上に這い出てくる時期です。

末候

• - 竹笋生（ちくかん しょうず）: 日本では、竹の筍が生えてくる時期です。
• - 王瓜生（おうか しょうず）: 中国では、王瓜の実が生り始める時期となっています。

このように立夏は単なる日付だけでなく、自然の変化を感じる重要な節気です。立夏を迎えることにより、緑が鮮やかになり、色とりどりの花々が咲き誇り、夏の訪れを待ちわびる季節が始まります。そして、前の節気である穀雨から立夏、そして小満と続く中で、自然へ感謝し、これからの季節に希望を持つことが大切です。

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