立花城の戦い (1568年)

立花城の戦い

立花城の戦いは、1568年に筑前国の立花山城（現在の福岡県福岡市東区）で起こった重要な戦闘です。この戦闘は、戦国時代の九州における大友氏と毛利氏の力争いの一環として位置づけられます。特に、大友氏の家臣であった立花鑑載が主君である大友義鎮（宗麟）に対して謀反を起こし、立花山城に籠城するという状況が、この戦いを引き起こすきっかけとなりました。

背景

戦国時代中期、九州北部では大友氏と毛利氏の間での激しい勢力争いが繰り広げられていました。1557年には毛利元就が防長経略を遂行し、大内氏を滅ぼすと同時に、その勢力を九州にまで拡大させました。この状況が大友氏との全面戦争に発展し、門司城の戦いを始めとした多数の戦闘が発生しました。

また、立花家の内部でも家督を巡る騒動が起きました。1557年、安芸の毛利元就が九州に進出した背景の中、大友氏の義鎮は立花城主であった立花鑑光を誅殺しました。この結果、立花家の家督は、混乱の中で養子として入っていた立花鑑載に受け継がれました。

謀反とその鎮圧

1560年、毛利元就は出雲国の尼子晴久の死を受けて、東方への勢力拡大を図りました。大友氏との一時的な和睦が成立しましたが、1566年に尼子氏を滅ぼした後、元就はその和議を破棄し、再び九州への侵攻を開始しました。この過程で、毛利氏の調略により多くの大友氏の家臣が離反しました。立花鑑載もその一人でした。

これに対し、大友義鎮は1567年に戸次鑑連（後の立花道雪）や臼杵鑑速らを秋月城攻略に派遣しましたが、毛利軍の抵抗に遭い、難航しました。優先して立花山城の攻略を行うため、大友軍は包囲を実施しましたが、毛利軍の激しい抵抗に直面しました。最終的に、城内の野田右衛門大夫を調略することに成功し、立花山城を陥落させることができました。

戦の結末

立花山城を失った立花鑑載は逃亡を試みましたが、大友方に捕まり、自害したと伝えられています。この立花城の戦いを経て、大友氏は勢いを増し、毛利方の国衆を次々と屈服させることに成功し、再び北九州における支配を確立しました。立花城の戦いは、戦国時代の流れを大きく変えた重要な戦闘として、後世においても語り継がれています。

参考文献

戦国合戦史事典存亡を懸けた戦国864の戦い - Google Books

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