立花鑑任

立花鑑任

立花鑑任（たちばな あきたか）は、江戸時代前期の筑後国柳河藩の第4代藩主です。第3代藩主・立花鑑虎の次男として生まれました。

生涯

天和3年（1683年）に江戸で生まれた鑑任は、幼名を大助、勝千代と名乗っていました。長兄が早世したため、元禄9年（1696年）に父の隠居により家督を継ぎました。この時、鑑任は従五位下飛騨守に叙任されています。その後、従四位下に昇任しました。

藩主となると、叔父である立花貞晟を信頼し、5,000石を分与しました。貞晟を江戸留守居役に任じ、その意見を参考に藩政を行いました。また、別業である御茶屋集景亭を完成させました。この集景亭は、現在の立花邸御花の前身となっています。

元禄16年（1703年）には、江戸大地震による普請手伝いを命じられました。その後も朝鮮通信使の警護役を務めるなど、幕府の役職をこなしました。藩政においては、田尻惣馬を登用して柳河城の修築や石垣普請を行うなど、その手腕を発揮しました。

享保6年（1721年）、柳河にて39歳で死去しました。葬地は霊明寺です。実子の勝千代が早世したため、末期養子として立花貞俶（後の立花貞俶）を迎え、跡を継がせました。

鑑任の治世は、藩の財政基盤の強化と文化の発展に貢献した時代として評価されています。

人物

鑑任は、若くして藩主となったものの、その才能を発揮して藩政を立て直しました。特に、治水や城の修築においては、卓越した手腕を見せました。また、文化的な事業にも力を入れ、柳河藩の発展に大きく貢献しました。叔父の貞晟を重用し、家臣を登用するなど人材を活かす能力にも長けていました。

官位履歴

元禄9年12月22日（1696年） - 従五位下飛騨守に叙任
元禄12年12月18日（1699年） - 従四位下に昇任

系譜

父：立花鑑虎（1646-1702）
母：真光院 - 本多康長の娘
正室：春子 - 池田綱政の娘
側室：濱田氏
男子：立花勝千代
養子：立花貞俶（1698-1744） - 立花茂高の子

偏諱を賜った家臣

小野春信

参考文献

『新訂寛政重修諸家譜・第2』続群書類従刊行会、昭和39年。
「旧柳川藩志」（柳川・山門・三池教育会編、1957年）
「柳川市史別冊 図説立花家記」（柳川市史編集委員会編集、2010年3月30日発行）

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