立谷沢川

立谷沢川の概要

立谷沢川（たちやざわがわ）は、山形県東田川郡庄内町を流れる一級河川で、最上川水系の重要な支流のひとつです。この川は、山の自然と多様な生態系を抱え、地域の人々にとって非常に大切な水源となっています。

地理

立谷沢川の源は月山で、北へと流れながら、庄内町清川の河川敷付近で陸羽西線や国道47号を横切る位置にあります。最終的には最上川に合流します。上流部の地質は火山砕屑物から成り、大規模な地すべりが発生することがあるため、注意が必要です。

この地すべりによって流出した土砂は川を閉塞し、庄内平野の洪水氾濫の原因となることがあります。そのため、合流地点には立谷沢川から堆積した土砂が多く存在しています。これを防ぐために、地域では砂防堰堤の設置や流路工事が行われ、土砂の流出を制御しています。

また、立谷沢川は東北地方建設局の調査において「東北一きれいな川」として選ばれたこともあり、2008年6月25日には山形県内の河川の中で唯一「平成の名水百選」に選出されています。このような評価は地域の自然環境の保全や水質の良さを示しています。

合流の地点には、庄内町肝煎にある北楯大堰疎水があり、この水源は緯度38度46分44.0秒、経度140度01分11.5秒に位置しています。

歴史

立谷沢川は江戸時代以前に「清川」と呼ばれていたと考えられています。その根拠のひとつとして、歴史的文献『義経記』に見られる「この清川と申すは羽黒権現の御手洗なり…」という記載があります。この記述からも、立谷沢川が特別な清らかな川であったことがうかがえます。

支流

立谷沢川には、いくつかの支流があります。主な支流には以下のものがあります：

• - 赤沢川
• - 玉川
• - 山造川
• - 濁沢
• - 本沢

さらに、六淵ダムは1952年9月30日に完成した砂防堰堤で、重力式の玉石コンクリート造りとなっています。このダムは、洪水や土砂災害の防止に寄与しています。

河川公園

清川地区には、立谷沢川と最上川の合流地点に位置する清川河川公園があります。この公園は、川遊びやキャンプなどのアウトドア活動ができる場所として、多くの利用者に恵まれています。親水広場や河川グラウンド、多目的広場などが整備されており、地域住民や観光客が集う人気のスポットです。また、かまども設置されており、芋煮会などのイベントも行うことができます。

このように、立谷沢川は自然の美しさを享受できるとともに、地域社会の発展にも寄与している貴重な水源であり続けています。

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