竜電剛至

竜電 剛至：相撲界の希望

竜電 剛至（りゅうでん ごうし）は1990年11月10日に山梨県甲府市で誕生し、現在高田川部屋で活躍する大相撲力士です。本名は渡邊 裕樹で、身長189cm、体重158kgの体格を持ち、血液型はAB型です。得意技には左四つ、両差し、寄りなどがあります。2019年7月場所では最高位である西小結にまで上昇しました。彼の好物には信玄餅やハンバーグ、特にパスタがあります。

思春期と相撲への道

竜電は兄の影響で小学1年生から柔道に取り組み、中学校では柔道の強豪校に進学しました。しかし、相撲についてはまったく知識のない状態でした。中学3年生の夏、長身の彼は相撲界の著名な師匠に勧誘され、親方の「男の中の男になれ」という強い言葉に影響を受けて、相撲の道を選びました。

大相撲入門

2006年に高田川部屋から初土俵を踏み、同期に栃ノ心や政風といった実力者たちがいます。初めての土俵から2年後の2008年には新幕下に昇進しましたが、成績は振るわず、2度の幕下での負け越しを経験しました。彼の本格的な成長は、2009年の初日の黒星を跳ね返す形で続く6連勝から始まり、その後も着実に力を付けていきます。

劣勢と復活

2010年1月と3月場所では連続で負け越し、特に貴ノ岩との対戦で受けた脳震盪は彼にとって屈辱的な出来事でした。この試練から一時は番付が幕下下位まで落ちましたが、2012年には幕下優勝を果たして新十両に昇進。これは高田川部屋にとっても22年ぶりの快挙でした。

しかし、新十両の初場所では右股関節を骨折し、以降は怪我に悩まされることになりました。それでも、数回の怪我を乗り越え、2014年の序ノ口優勝を経て、2018年の新入幕へつなげていきます。入幕後は10勝を挙げ、敢闘賞も受賞するなどの活躍を見せました。

プライベートと人間性

竜電はプライベートでは2021年に結婚し、私生活でも注目を浴びています。ただし、彼は新型コロナウイルス対応ガイドライン違反を起こし、3場所出場停止処分を受けました。この事件には複雑な経緯があり、社会的な責任も問われていますが、彼は真摯に反省し、復帰を果たしました。

取り口と強み

竜電の取り口は主に両差しになって前に出るスタイルで、特に先手を取ることが得意です。しかし、一方で小柄な力士には苦手意識を持っていると語っています。高身長を生かした力強い相撲が魅力で、将来的には横綱昇進も目指しています。

未来への挑戦

竜電は「相撲で有名になりたい」という夢を抱き、着実に前進しています。しかし、道のりは決して簡単ではなく、数々の試練を経ています。それでも彼は、怪我や挫折に屈せず、常に前向きに努力し続けています。相撲界という厳しい競争の中で、竜電は希望の星として今後の活躍に期待が寄せられています。

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