竹下内閣 (改造)

竹下改造内閣の概要

竹下改造内閣は、竹下登が第74代内閣総理大臣として1988年12月27日に発足し、1989年6月3日までその任を担いました。この内閣は、前内閣が掲げた政策を引き継ぎつつも、新たな人事や政策を展開しようとした試みがありました。もともとは、前内閣からの人事変更を伴う改造であり、その背景には様々な政治的理由が存在しました。

人事と体制

竹下改造内閣では、内閣官房副長官や内閣法制局長官、さらには政務次官が配置され、前内閣から新たに選任されたメンバーが含まれていました。1988年12月28日には、前内閣の政務次官が退任し、その日に新たな政務次官が就任しました。このような人事異動は、内閣の新鮮なスタートを印象づけるためのものでありました。

政策と出来事

内閣が発足してまもなく、1988年12月24日には消費税導入を中心とする税制改革法案が成立しました。この政策は、日本の税制において大きな変更点をもたらすものでした。しかし、同時に前内閣のリクルート事件の影響もあり、政治的な逆風が吹き荒れていました。このため、竹下改造内閣は人心一新を図る必要がありましたが、短期間で様々な問題が浮上しました。

特に1989年1月には、法務大臣の長谷川峻と副総理格の原田憲経済企画庁長官が政治献金問題で更迭される事態が発生しました。このように、内閣の信頼は次第に揺らぎ、政権運営が困難な状況となっていきました。

さらに、1989年1月7日には昭和天皇が崩御され、皇太子明仁親王が新天皇として即位しました。これに伴い、元号が改元され、「平成元年」となりました。竹下改造内閣は昭和と平成の両方の時代にまたがる重要な内閣となったのです。

支持率の低下と退陣

内閣発足当初は一定の支持を得ていたものの、消費税導入に対する国民の反発や、リクルート事件による政治的責任の追及が影響し、竹下改造内閣の支持率は急激に低下しました。1989年3月には日本経済新聞の調査で支持率が13%にまで落ち込み、その後も低下を続け、4月には5%前後に達しました。共同通信の調査によると、内閣支持率は3.9%にまで減少し、内閣官房長官の小渕恵三はこの状況を述べる際に消費税率を引き合いに出しました。

その後、竹下登はこの低支持率を受けて退陣を決定し、1989年6月には宇野内閣へ政権が引き継がれることとなりました。

トピックス

竹下改造内閣の在任期間中には、以下のような重要な出来事が発生しました：

• - 昭和天皇の大喪の礼（1989年2月24日）
• - 消費税の導入（1989年4月1日）

これらの出来事は、内閣の運営に大きな影響を与えただけでなく、国民にとっても記憶に残る重要な歴史的瞬間となりました。竹下改造内閣は、短い期間とはいえ、昭和から平成への転換期における政治的な動きの一環として、今なお多くの政治学者や歴史家によって注目されています。

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