竹野百香

竹野 百香（たけの ももか）は、2002年8月22日生まれ、三重県出身の女子競輪選手である。現在は日本競輪選手会三重支部に所属し、ホームバンクは松阪競輪場としている。71期生の舛井幹雄を師匠に持ち、将来を嘱望される日本競輪選手養成所の第124期生としてプロの道へと進んだ。

バスケットボールから自転車競技へ
竹野選手のキャリアは、当初バスケットボールから始まった。中学時代から三重県立朝明高等学校に入学後の高校1年次夏にかけて、バスケットボールに打ち込んでいた。しかし、高校での競技環境に馴染むことができず、自身の成長に伸び悩みを感じていた時期があったという。そんな時、同校の自転車競技部に所属していた兄からの勧誘を受けたことをきっかけに、全く異なる競技である自転車競技の世界へ飛び込むことを決意した。ホームバンクは松阪競輪場だが、高校時代は四日市市内に位置する学校に通っていたため、在学中は四日市競輪場でも積極的に練習を重ね、自転車選手としての基礎を築いた。高校生アスリートとして、自転車競技においてもその類稀なる才能を発揮し、2020年に開催された全日本自転車競技選手権大会トラックレースのスプリント種目において見事2位となるなど、国内の舞台で確かな実績を残している。

競輪選手への歩み：養成所時代
自転車競技での実績を積み重ねた後、プロ競輪選手を目指すことを決意。2022年1月13日に行われた日本競輪選手養成所第124回生入所試験に合格を果たし、狭き門を突破した。養成所での厳しい訓練期間中もその実力は際立ち、訓練成績においては15勝を挙げ、同期生の中で首位となるなど、高い評価を得た。プロデビュー前最後の腕試しとなる卒業記念レースでも決勝に進出し、4着の成績を残すなど、早期からの活躍を予感させた。

鮮烈なデビューと飛躍の2023年
養成所を卒業後、2023年4月30日、宇都宮競輪場で行われたFII開催「競輪ルーキーシリーズ」でプロデビューを迎えた。このデビュー戦でいきなり初勝利を飾るという鮮烈なスタートを切ると、さらに、同開催の最終日（5月2日）には早くもプロ初優勝を達成し、そのポテンシャルの高さを見せつけた。続くルーキーイヤーでの活躍も目覚ましく、同年にはルーキーシリーズの第3戦（松戸FII）でも優勝。8月には向日町競輪場で開催された「競輪ルーキーシリーズ プラス」でも優勝を果たすなど、若手ながら確かな実力を見せつけた。また、10月に松戸競輪場で開催された女子競輪のビッグレース、第1回オールガールズクラシックのアンダーカード、グループBでは出場した全レースで勝利を収める見事な完全優勝を飾り、大きな注目を集めた。こうした一年を通しての安定した、そして突出した活躍の結果、この年の獲得賞金は638万4000円に達し、デビュー期である124期生の中では群を抜いたトップの成績を残した。

初のGI舞台へ、未来への期待
2024年に入ってもその勢いは止まらない。6月に岸和田競輪場で開催された女子競輪最高峰レースの一つであるGI、第2回パールカップにおいて、124期生の中からただ一人、正選手として堂々と出場権を獲得した。これは竹野選手本人にとってキャリア初のGI出場となるだけでなく、同期生全体にとっても記念すべき初のGI出場という快挙であり、その実力がGIの舞台でも認められたことを意味する。デビューからわずか一年余りでトップクラスのレースに駒を進めた竹野百香選手は、今後の女子競輪界を牽引していく存在として、ますます大きな期待が寄せられている。

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