笠井達彦

笠井達彦

笠井達彦（かさい たつひこ、1956年3月15日 - ）は、日本の外交官であり、ロシア経済研究者として知られています。長年にわたり、ロシアをはじめとする旧ソ連圏の経済や政治に関する研究に携わり、日露関係の発展に貢献してきました。

人物・経歴

長崎県出身の笠井氏は、1974年に長崎県立大村高等学校を卒業後、1978年に長崎大学経済学部貿易学科を卒業。同年、外務省に入省し、外交官としてのキャリアをスタートさせました。入省後は、イギリス陸軍学校ロシア語学科やモスクワ大学でロシア語研修を受けるなど、ロシアに関する専門知識を深めました。

笠井氏は、ロシア経済の移行に関する研究に力を注ぎ、1996年にはバーミンガム大学ロシア東欧研究センターで、論文「The structure of the dual money flow in the former Soviet economy and subsequent inflation up to 1992」により社会学修士の学位を取得。この研究を通じて、旧ソ連経済における二重マネーフローの構造と、その後のインフレとの関係について分析しました。

2002年には、日本国際問題研究所ロシア研究センター主任研究員兼研究調整部長に就任し、研究活動を推進。2003年からは、一橋大学大学院社会学研究科地球社会研究専攻客員教授、九州大学客員教授を兼任し、後進の育成にも尽力しました。

2005年、在カザフスタン日本国大使館一等書記官として赴任し、その後、在キルギス日本国大使館臨時代理大使を兼務。2008年には、欧州復興開発銀行日本代表理事代理に就任し、ビシュケク人文大学から名誉博士号を授与されました。2011年には、在英国日本国大使館一等書記官を経て、外務省欧州局ロシア課上席専門官兼日露経済室長に就任。2012年には、外務省欧州局ロシア課企画官兼日露経済室長を兼務し、日露経済関係の強化に貢献しました。

2013年には、外務省大臣官房文化交流・海外広報課国際文化協力室長に就任し、国際文化交流事業を推進。2014年には、ウラジオストク総領事に任命され、極東地域における日本のプレゼンスを高めました。

2018年、駐カザフスタン特命全権大使に任命され、現在に至るまで、日本とカザフスタンの友好関係の発展に尽力しています。

著書

『南東欧諸国外国投資促進調査』日本国際問題研究所 2003年

外部リンク

（中国特集）カザフスタンから見た中国 - 2021年10月28日 (youtube.com)

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